青色申告ソフトの選び方|クラウド型とインストール型確定申告ソフトの比較

自分はこのブログでの収入があるので、青色申告をしているんですが、青色申告ソフトを選ぶときに考えたことなどを書いていきます。

青色申告ソフトには大まかに分けて、クラウド型とインストール型があり、代表的なソフトが以下の通り。

なんですが、自分は最終的に「わくわく青色申告」というインストール型の青色申告ソフトにしました。

先に結論をざっくり書くと、以下の2点が主な理由になります。

わくわく青色申告を選んだ理由
  • ランニングコストが安い場合がある(有料アップデートの頻度による。法改正が頻繁だと毎年の可能性もあり。詳しくは公式サイトのアップデート履歴より)
  • 明細自動取り込み(アグリゲーション機能)は無いが、それが必要になるほど取引件数は多くない。
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青色申告するには

先に基本的なこととして、青色申告をするために最低限やっておくことを簡単に書いておきます。

もしこれから青色申告をしたいと思っている人は、これだけはやっておく必要があるので基礎知識として。

青色申告承認申請書」と「開業届」が必要になりますが、どちらも税務署に行って「青色申告するつもりです」と言えばその場で書けます。

ブログを鵜呑みにしないで

自分の経験と国税庁ホームページの引用で、なるべく間違わないように書いていますが、税務署で聞く人によって答えが違ったり、改正によってルールが変わったりするかもしれないので、この記事だけで安心せずに、最終的には自分で税務署に行ってください。

青色申告承認申請書

青色申告をするなら、3月15日までに税務署に提出します。

青色申告書による申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後、新たに事業を開始したり不動産の貸付けをした場合には、その事業開始等の日(非居住者の場合には事業を国内において開始した日)から2月以内。)に提出してください。

引用:[手続名]所得税の青色申告承認申請手続|国税庁

この届出は重要なので期限厳守です。

青色申告をしたいと思ってもすでに期限が過ぎていて、白色申告しかできない(泣)という人は実際にいるので、とりあえず少しでも可能性があるなら出しておきましょう。

提出期限の具体例

例えば「2020年3月15日までに提出する申告」を青色申告するなら、2019年3月15日までに申請書を届け出します。

もし青色申告しないことになったとしても特にペナルティがあるわけじゃないので、「青色申告するかも」と思ったら税務署に行って話してみてください。

自分は「白色にするか青色にするかまだわからない」という状態で質問したら「とりあえず出しときゃいいよ」って言われました。

ちなみに一度、届け出したら、それ以降の年度も青色申告になります。

開業届

開業届(かいぎょうとどけ)というものも提出します。正式名称は「個人事業の開業届出・廃業届出」らしいですが長ったらしいので開業届って言います。

事業の開始等の事実があった日から1月以内に提出してください。

引用:[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

期限は上記のように書かれてますが、自分が税務署で「青色申告するつもりです」って話をした時は、「いつでも大丈夫なんですけどね」ってニュアンスで、かなり適当でした。

だって白色申告してたときからやってたわけだから、もう開始してからかなり月日が経ってるんですよね。

なので、開業届の扱いはかなり適当でした。青色申告申請書と同時に出すことになると思いますが、一応、青色申告するつもりの人は早めに聞きに行ってください。

ちなみに職業・屋号などの記入欄は、今やっている仕事内容を話せば、それに合う書き方を提示してくれます。

ーーー

青色申告の内容については◯◯万円控除だとかいろいろありますが、改正によって変わることがあるのでこのページでは解説しません。

きちんと知りたい人は「青色申告とは」で検索してください。

わくわく青色申告の特徴

さて、本題の「わくわく青色申告を選んだ理由」に話を戻します。

このわくわく青色申告を使って2011年度(2012年3月提出)から青色申告をしてきたので、それを踏まえていろいろ書いていきます。

アグリゲーション機能(明細自動取り込み)は無い

クラウド型青色申告ソフトだとネット銀行やクレジットカードのWeb明細から取引明細を自動で取得できる「アグリゲーション機能」がありますが、わくわく青色申告はすべて手動で入力する必要があります。

そのため、普段の入出金内容がクレジットカード・銀行に偏っていて、なおかつ件数が多いならクラウド型の青色申告ソフトも検討したほうが良い場合もあるでしょう。

なお、全て手動で入力するとは言っても、入力するやり方は現金出納帳・預金出納帳・伝票入力、というふうに、基本的な入力フォーマットは用意されていて、レイアウトもシンプルで分かりやすいので、使い慣れると快適です。

バージョンアップは自分でする必要がある

わくわく青色申告は、パソコンに不慣れな人にとってはハードルが少し高くなります。

税制改正によってバージョンアップがあった場合は自分で公式サイトからファイルをダウンロードしてバージョンアップする必要があります。

とは言えソフトウェアのインストールをした経験があればできるレベルなので、そこまで心配することはありません。

公式:アップデートサービスのご案内

インストールできるパソコンは1台だけ

わくわく青色申告は1台のパソコンにインストールして利用する製品なので、複数台のパソコンで入力作業することができません。

あくまで個人が対象になっています。複数人で入力する場合は上位ソフトの購入が必要なようです。

「わくわく青色申告」は、1台のパソコンでご利用いただく製品です。複数のパソコンでご利用の場合は、それぞれに製品をお買い求めくださいますようお願い申し上げます。

引用:2台のパソコンにインストールして使ってもよいのでしょうか?|よくある質問と回答(ピクシスの青色申告ソフト)

freeeとMFクラウド確定申告は3ユーザーまで使えるので、入力ユーザーが増える場合はクラウド型のほうが良い場合もあるかもしれません。

ランニングコストが安い

自分に関係あるアップデートかによって、ランニングコストが安くなる可能性があります。

詳しくは公式サイトの「アップデートとバージョンアップの履歴」が参考になります。

上記ページの中から有料アップデートだけを抜き出したのが以下の表。

日付 内容 主な理由
2006年10月 発売開始
2007年9月 税制改正 減価償却制度改正
2012年9月 税制改正
機能追加
2014年1月 税制改正
機能追加
消費税8%
2015年4月 税制改正
機能追加
簡易課税に不動産追加
2016年2月 税制改正 消費税申告書変更
2018年8月 機能追加
2019年7月 税制改正
機能追加
消費税10%
2020年10月 税制改正
機能追加
e-Tax対応

このうち、減価償却や消費税など、アップデートしないと影響がある場合は仕方ありませんが、機能追加だけで関係が無さそうなら、アップデートしなくても確定申告することができるので、毎年費用がかからないこともあります。

わくわく青色申告アップデートの料金は、この記事執筆時点で7,700円となっていて、やよいの青色申告でセルフプラン(サポート無し)が毎年9,680円かかるのと比較すると、わくわくのほうが少し安いようです。

サポートが無料で速い

わくわく青色申告のサポートはメールかFAXのみですが、サポート料金は無料です。そしてメールの返信がかなり速かったです。自分は1回だけ問い合わせメールしたことがあるんですが、11分後に返信がありました(笑)

公式:お問合せ窓口-株式会社ピクシス

シンプルで使いやすい

インターフェースは昔ながらって感じがしますが、機能がわかったら個人的には使いやすいです。

ただ、モダンなデザインでは無いと思うので、馴染めない人は多いかもしれません。公式サイトでいろいろ見た目を確認しましょう。

記帳の勉強になる

これはアグリゲーション機能(自動取り込み)が無いことによる副次的なメリットですが、自分自身で銀行口座やクレジットカード明細を手入力する必要があるので、わからなければ自分で調べたりサポートに問い合わせする必要があり、記帳の勉強になります。

クラウド会計ソフトだと間違って仕訳されたとしても自分がちゃんと理解していないと気づくことができません。

なのでメリットとデメリットの捉え方の問題になりますが、全部自分で入力するわくわく青色申告は、簿記や確定申告の勉強に効果があります。

ーーー

と、無理やりメリットっぽく書きましたが、今ではクラウド型だけでなくやよいの青色申告でも、アグリゲーション機能によってクレジットカードや銀行の明細を自動的に取り込むこともできるようになっているので、利便性の点では劣ります。

ふだんの取引の内容によっては、料金が高くなってもアグリゲーション機能が使えたほうが良い人もいるはずなので、よく考えてから決めてください。

ーーー

なお、確定申告の経験そのものが浅い人は、「確定申告の書き方」のような入門本を読むだけでも意外と勉強になるのでおすすめです。

対応OSはWindowsのみ

わくわく青色申告はMacに対応していません。

ブラウザで入力するクラウド型ならMacでもできるので、そちらのほうが有力な選択肢かもしれませんね。

わくわく青色申告はどんな人向きか

ここまで書いた内容からわくわく青色申告に向いている人はどんな人か考えてみるとこんな感じになると思います。

わくわく青色申告向けの人
  • 銀行やカードの取引回数が少ない人(多い人はアグリゲーション機能が使えるソフトのほうが良い)
  • パソコンでのデータ入力が苦にならない人
  • 簿記の勉強にちょっと興味がある人
  • 自分もある程度は税金の知識が必要だと感じている人
  • コストを安く抑えたい人
  • Windowsパソコンを使っている人

こんな人がわくわく青色申告に向いてそうです。

ーーー

最後に主要な青色申告ソフトのリンクも一応貼っておきます。

インストール型は他にもいろいろありますが切りがないので、もっと比較したい人は自分で検索してください。

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関連:確定申告のやることリストを作ると良いんじゃないか

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制作物:「ノイズレスサーチ

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