カメラ防湿庫のおすすめ、メーカーの比較・選び方

カメラ防湿庫の選び方やメーカーの比較と、目的別におすすめの防湿庫を紹介していきます。

手持ちのカメラ資産が徐々に増えてきて、カメラをカビや湿気から守りたいと思い、防湿庫について調べていました。

最終的に「防湿庫をひとつ購入した」わけなんですが、ネット上のレビューでは「これおすすめですよ!」というのはヒットするんですが、他のメーカーの防湿庫と比べてどうなのか分からず、結局他のレビューも見たりメーカーの公式サイトで確認することになっちゃうんですよね。

例えば、除湿方式が乾燥剤方式なのかペルチェ方式なのか。耐久年数の違い。棚は引き出し式なのか固定式なのか。棚の耐荷重。湿度計はアナログなのかデジタルなのか(デジタルの場合は電池が必要か)。外部コンセントがあるか(外側か庫内か)。キャスターは付属かオプションか。保証期間。

などなど、数万円の買物なので可能な限り全部調べてたんですが、思ったより項目が多くて自分でもExcelにまとめないと把握できないほどややこしかったので、これ絶対防湿庫の購入を検討している人に参考になると思って一覧表にしました。

Amazonで防湿庫を検索すると、値段が安くてレビューも悪くないものが出てくるので買っちゃいそうになりますが、ちゃんと値段が安い理由があるので、金額だけで決めないように気をつけてください。

その他、防湿庫選びの基礎知識と選び方についても書きました。

また、調べた限りの防湿庫を一覧表にして、並び替えができる一覧表も作ったので、防湿庫選びの参考にしてください。

※一覧表はページの最後のほうにあります。買うものがだいたい決まっている人はもくじから飛ばしてください。
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比較した防湿庫メーカー

主に以下の防湿庫メーカーについて比較しています。

だいたい価格が耐久性&機能の多さに比例しているので、長期間安心して使いたい人は上にあるものと相性が良いですね。

トーリハン

トーリハンは予算に余裕がある人向け。ドライユニットは乾燥剤方式で耐久性が高く、耐荷重が強い(固定棚)、外部コンセント、光触媒など機能が充実していて、高価なカメラを長期間保管するのに安心感を求める人に。

また、「エコノミー」「薄型」「通常」「プレミアム」のように、機能の多さや形によってタイプが別れているので、予算に合わせて選びやすくなっています。

公式サイト:トーリ・ハン

東洋リビング

東洋リビングも予算に余裕がある人向けで、トーリハンとほぼ同じ価格帯。乾燥剤方式、外部コンセント、光触媒のラインナップがあり、大きな違いは引き出し式の棚で、耐荷重が低くなっても引き出し棚が便利だと思う人に。

公式サイト:東洋リビング

ハクバ

ハクバは値段がそこそこする割には光触媒無し、外部コンセント無し、保証期間短めと中途半端な印象。ドライユニットが乾燥剤方式で予算を抑えたいならありかも。

公式サイト:ハクバ写真産業株式会社

ーーー

↓ここからはドライユニットがペルチェ方式の防湿庫で、設計上の耐久性が低くなり、価格帯が低くなります。

IDEX

IDEXはなるべく予算を押さえたい人向け。ドライユニットの違い、コンセント無し、光触媒無し、保証期間が短いなど、機能は削られていますが、承知の上でOKという人なら。

ペルチェ方式の防湿庫で唯一公式サイトがあり、会社概要が日本国内になってます。

公式サイト:D-strage

アイポー

アイポーもなるべく予算を抑えたい人向け。IDEXよりも容量のラインナップが豊富。

公式サイト:無し

Re:CLEAN

Re:CLEANも予算を抑えたい人向け。容量あたりの単価が最安レベルです。

公式サイト:無し

その他

それ以外にもABmcdcANDBONなどがありましたが、ラインナップが少なく、値段も機能も似たりよったりなので今回の比較対象には入れていません。

防湿庫の価格

防湿庫の価格が高い順に並べるとだいたい以下のようになります。

トーリハン、東洋リビング > ハクバ > IDEX、アイポー、Re:CLEAN

価格差のポイント
  • ペルチェ式より乾燥剤方式のほうが高い
  • 光触媒機能がついているほうが高い
  • アナログよりデジタル湿度計のほうが高い
  • 外部コンセントがあるほうが高い

特に除湿方式(ドライユニット)の違いによって価格帯が大きく違うので、防湿庫選びの重要な分かれ道になります。除湿方式の違いについては後述するので、よく読んで考えてみてください。

その他の項目についてもすべて後述します。

防湿庫のサイズ(容量)

防湿庫にどれだけカメラやレンズを収納できるかは、「リットル」や「内寸」が目安になります。

ほとんどの防湿庫では、型番に含まれている数値がリットル数になっているので容量は分かりやすいですが、一応内寸も確認しましょう。おおまかに通常タイプとスリムタイプに分かれます。

どのくらいの容量にするのか、よく言われることは、「自分が所有しているカメラが入る容量よりも大きいサイズを買いましょう」ということ。

将来カメラ資産が増える可能性はもちろん、置き場所の問題さえクリアできれば、防湿庫が大きいほど割安になるからです。

例えばトーリハンの防湿庫を例に出すと、

  • PH-60(56L)43,020円(768円/L)
  • PH-110(107L)59,180円(553円/L)

容量がほぼ倍になっているのに、容量あたりの単価は40%ほどしか高くなっていません。

リットルあたりの単価を計算してみると、とくに60リットルまでの小さい防湿庫が割高で、80リットル以上になるとグッと割安になる傾向があります。

それでいて防湿庫の電気代は(乾燥剤方式だったら)ほとんどサイズ関係なく1日1円~2円程度なので、容量が小さくても大きくてもランニングコストはほとんど変わりません。

そのため、置き場所の問題さえクリアできれば防湿庫が大きいほどコスパが良くなります。

置き場所が確保できるなら80L~100L以上がおすすめです。

防湿庫のサイズについて
  • サイズが大きいほど容量あたり単価が安くなる
  • 80リットル以上からグッと割安になる
  • ランニングコスト(電気代)はほとんど変わらない
  • 置き場所の問題さえクリアできれば大きい防湿庫のほうがお得
  • 背の高い防湿庫は地震対策をしっかりと

スリムタイプの防湿庫

防湿庫には、通常よりも奥行きが短い、「スリムタイプ」もあるので補足しておきます。

今回比較した防湿庫メーカーの中で唯一、トーリハンだけが奥行の短いスリムタイプの防湿庫を販売しています。

スリムタイプ防湿庫

↓以下の3機種が薄型防湿庫の型番です。(型番の最初 NT が目印)
NT-33-M3NT-83-M3NT-103-M3

だいたい普通の防湿庫は内寸の奥行が30~35cmのところ、トーリハンの薄型タイプは内寸の奥行が23cmになっています。

普通の防湿庫だと前後2列で収納できるので収納力は大きくなりますが、取り出す時に奥のものがわかりにくくなるし、レンズを落としてしまう危険性もあります。

それが内寸奥行23cmしかないスリムタイプの防湿庫では、1列でカメラやレンズを無駄なく収納できます。

防湿庫本体の設置場所(奥行)に制限がある人や、レンズは前後2列に置きたくないという人には特におすすめ。

※というか自分自身、設置場所に制限があったのでスリムタイプを購入しています。割高なこと以外はとても満足度が高いですよ。

↓自分が書いたレビューはこちら。(販売終了した型番ですが基本的な部分は変わっていません)

関連:トーリハンの防湿庫レビュー|薄型タイプ47LのT-83D-MII

薄型タイプの特徴
  • 奥行が短いので取り出しやすい
  • 1列で収納するなら使いやすい
  • 容量に対して値段は高い
  • 細長いので地震対策をしっかりする必要がある

除湿方式

防湿庫の除湿方式について説明していきます。

除湿方式には「乾燥剤方式」「ペルチェ方式」の2種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。

除湿方式
  • 乾燥剤方式・・・耐用年数が半永久的、値段が高い
  • ペルチェ方式・・・設計上10年の耐久性だが未知数、素早い除湿、値段が安い

特にわからないのがペルチェ方式の耐久性で、設計上は10年ということになっていますが、最近ペルチェ方式が目立つようになってきて実績が無いので、実際の耐久性がよくわかっていません。

逆に、乾燥剤方式はすでに20年以上現役で使用しているというレビューもいくつか見かけるので、安心感は乾燥剤方式のほうがあります。

乾燥剤方式

乾燥剤方式は、特殊乾燥剤を介して湿気を移動させる方式となっていて、トーリハン、東洋リビング、ハクバが乾燥剤方式を採用しています。

↓乾燥剤方式の図解はこちら。

防湿庫乾燥剤方式の図解

公式:乾燥剤除湿システムについて|トーリハン

乾燥剤方式は耐用年数が半永久的で、20~30年も使用し続けているというユーザーも実際にいます。

デメリットとしては、いったん湿気を吸着させてから庫外へ排出するので、排出している最中は湿気の吸着がストップしていて、防湿庫の扉を開けたタイミングによっては30分ほど湿度が高いままになる可能性があります。

と言ってもトーリハンのサイクルは3時間30分吸着→30分排出。東洋リビングのサイクルは5時間30分吸着→30分排出。

なので、吸湿がストップするのは数時間に1回、30分間だけで、そんなに心配いりません。

ペルチェ方式

ペルチェ方式は、冷却板に湿気を結露させてそこから吸湿剤→庫外へ蒸気として放出するやり方で、IDEX、アイポー、Re:CLEANなどがペルチェ方式を採用しています。

ペルチェ方式

公式:ペルチェ式防湿システムとは | IDEX

ペルチェ方式のメリットは乾燥剤方式のように加熱再生サイクルが必要なく、常時スピーディに除湿します。

また、ペルチェ方式のほうが乾燥剤方式よりも値段が安いです。

デメリットとしては耐用年数が半永久的ではなく、設計段階でも10年を目安にしているとのこと。

↓以下、IDEXのよくある質問から引用。

D-strageの耐久年数はどのくらいですか?
ご使用状況や機械の個体差により耐久年数に違いが生じますが、設計段階では10年を目安としております。
目安以上に長くご利用いただける商品と想定しております。

引用:よくある質問 | カメラ・レンズの防湿庫はD-strage

この「設計段階で10年」というのは想像することもできず、使用実績も見かけないので、ちょっと不安を覚える点です。本当に耐久力があるのかどうかは実際に10年以上使ってみないとわかりません。

光触媒

光触媒はカビの発生を防ぎホコリの付着を軽減します。

トーリハンと東洋リビング(廉価版を除く)で光触媒が採用されています。

自動でカビの発生を防いでくれるということは、防カビ剤を自分で買って交換しなくても良いということなので管理が楽になります。

ただ、光触媒による作用が、どのくらい効果を発揮しているのかよく分からないという面もあります。

東洋リビングの光触媒

東洋リビングの光触媒は、電子ドライユニットの中で吸湿と同時に行われます。

↓公式サイトから引用。一応以下のような性能確認試験をしているようです。

防湿庫の光触媒性能確認試験、東洋リビング

光触媒作用のクリーン効果は単に微小な不純物を分解・除去するのみでなく、空気中浮遊(ガス状の臭気)物質までも順次、分解・除去しますので、脱臭効果も期待できます。 このように、光触媒搭載《オートクリーンドライ》は低湿によるカビ防止のみならず、カビ菌をはじめ、浮遊空気中の臭気から微細不純物までも分解・除去する画期的保管機能を有します。

引用:オートクリーンドライ/

東洋リビングはどのような仕組みになっているのかわりと細かく説明しているので、そこそこ説得力がありますね。

防湿庫の光触媒の図解、東洋リビング

当社の光触媒方式は、自動除湿作用を行う電子ドライユニット内に光触媒と可視光LED照明(ブルーライト)を装着し、ユニット内の吸湿作用(特許)とクリーン作用を複合した画期的な機能を備えています。これにより、常に光触媒作用が連続して行われ、最高のクリーン機能を発揮します。

1.光触媒作用は常時(夜間も)光を照射することにより、24時間 庫内をクリーン化できます。

2.弊社の可視光 光触媒は、耐熱フィルムに焼付コーティングして いますので、はがれにくく、耐久性は抜群です。

引用:オートクリーンドライ/

ただ、実際に防湿庫にカメラを入れた時にカビの発生をどのくらい防いでくれるのかは分かりません。

トーリハンの光触媒

トーリハンの光触媒は、棚板に可視光応答型の光触媒を塗布していて室内の弱めの光でも反応して光触媒作用があるとのこと。

↓公式サイトQ&Aから引用。

Q:光触媒はどのような方式になっていますか?

A:可視光応答型で棚板シートに塗布しています。専用の照明がなくても、室内の光で反応します。

引用:よくあるご質問(Q&A)|防湿庫(カメラ・レンズ保管)のトーリ・ハン

こちらは具体的にどのような作用をしているのか、よくわかりません。

ーーー

実際に防湿庫にカメラやレンズを入れた時に、光触媒がどのくらいの効果を及ぼしているのか分からないので、「光触媒だから安心!」と思っていいのか、ちょっと不安になることもありますね。

不安なら防カビ剤を使いましょう。20リットルにつき防カビ剤1個が目安で、期間は1年間。

100リットルの防湿庫だと年間1200~1500円ほどのランニングコストになります。

庫外にわかりやすく期限を記載したマスキングテープでも貼っておきましょう。

1年に1回交換ならそんなに面倒じゃありません。

湿度計

防湿庫の湿度計は庫内の湿度を測り、機種によっては庫外の湿度も測ることができます。

湿度計はおおまかに「アナログ湿度計」「電池不要のデジタル湿度計」「電池が必要なデジタル湿度計」の3種類があります。

※東洋リビングの昔の防湿庫はなぜか電池が必要なデジタル湿度計が主流だったようで、今はほとんどアナログ湿度計になっています。

湿度計の精度

それぞれのメーカーの湿度計の精度を、公式サイトから引用します。

湿度計の精度
  • トーリハン・・・±5~7%
  • 東洋リビング・・・40%以下で約±9%、40%以上で約±6%
  • IDEX・・・±5%
  • アイポー、ハクバ・・・不明

だいたい似たり寄ったりの精度です。数字だけ見ると精度が低いように見えますけど、単体で販売されてる湿度計もだいたい同じような精度ですね。

ちなみに別途湿度計を庫内に入れておけばどちらかの湿度計が壊れた時に気付きやすくなるので、特に湿度管理に気をつけたい場合はどうぞ。

カメラを乗せる防湿庫内の棚は、引き出せるかどうか、耐荷重などの違いがあります。

↓東洋リビングみたいに棚にフチがあるものが引き出し棚

引き出し棚の防湿庫

↓トーリハンみたいに角ばっててフチがないものが固定棚の見た目です。

固定棚の防湿庫

固定棚を採用しているのは、トーリハンすべて、ハクバすべて、東洋リビングの容量が小さいタイプとなっています。

引き出し棚は、東洋リビングのほとんど、IDEXすべて、アイポーのほとんど、Re:CLEANすべてで採用されています。

ざっくり違いを書くと、引き出し棚は引き出せるけど、内寸が狭くなり、耐荷重がそれなり。固定棚は引き出せないけど、内寸が広く、耐荷重がすごく強い、ということになります。

引出し棚
  • 扉を全開にしないと引き出せない
  • 耐荷重は固定棚より弱め(しっかりしたもので12kg)
  • 内寸が少し狭い
  • 奥に置いたものを取り出しやすい
固定棚
  • 圧倒的に強い耐荷重(50kg)
  • 扉を全開にしなくても取り出せる
  • 内寸が広い(無駄がない)
  • 奥に置いたものは取り出しにくい

棚の上下位置調整

防湿庫の棚は上下に位置を調節できるものが多いですが、30リットル前後の小さな防湿庫は調節できないものがあるので注意しましょう。

※個人的には30リットル前後の防湿庫は容量あたりのコスパも悪いので、置き場所の問題がない限りはおすすめしません。

棚の耐荷重

棚の上にどれだけの重さのカメラを乗せられるのかの目安です。基本的に固定棚のほうが耐荷重が強いです。

トーリハンの固定式棚はなんと50kgもの耐荷重があるので、プロのカメラ機材でも余裕。

それに対して引き出し棚は東洋リビングのしっかりしたものでも耐荷重12kgなので、かなり重たい機材を乗せる場合は一応気をつけたほうが良いと思います。

また、かなり小さい容量の防湿庫、例えば東洋リビングのED-25CAM(RW)だと、プラスチック製の棚で耐荷重3kgしかない公式仕様ページ)ものもあったりするので、自分の使い方でも問題ないのか、よく検討する必要があります。

棚の内寸

棚にどれだけの広さでカメラを置けるかの目安です。

「防湿庫の内寸」と「棚に置ける内寸」は別なので気をつけてください。

意外な盲点ですけど引き出し式の棚は内寸が狭くなります。

引き出し式の棚の場合、実際にカメラを置ける面積はだいたい内寸マイナス2cmになります。

それに対してトーリハンの固定棚の場合は内寸マイナス0.5cm程度なのでほぼ内寸そのままにカメラが置けます。

引き出し式は確かに奥に置いてあるカメラを取り出しやすくなるので便利ですが、耐荷重が下がって内寸が狭くなります。

外部コンセント

防湿庫のコンセントはバッテリーの充電などに便利です。

庫外コンセントと庫内コンセントの2種類があります。

トーリハンは廉価版以外のモデルすべて、東洋リビングはオートクリーンドライシリーズにコンセントが搭載されています。

↓こちらはトーリハンの庫外コンセントの位置。裏面の角に直接コンセント穴があります。

防湿庫庫外コンセントimg by http://www.dry-cabi.co.jp/pdf/h/00t-33d-m2.pdf

↓こちらは東洋リビングの庫外コンセントの位置。1口の延長コードのようになっているので使用範囲が広め。

防湿庫庫外コンセント
img by http://www.toyoliving.co.jp/products-info/ED-41CATB-3.html

↓こちらは東洋リビングの庫内コンセント庫内コンセントは扉を開け閉めしないといけないので不便だと思うんですけどね。

防湿庫庫内コンセント
img by http://www.toyoliving.co.jp/products-info/ED-80CATPB-3.html

ーーー

※2018年4月に販売開始されたトーリハンのプレミアムシリーズでは、庫外と庫内のダブルコンセントが搭載されました。庫内は使いにくいのであまり意味がないと思いますけど。

ーーー

トーリハンは廉価版のエコシリーズ以外の通常モデルですべて庫外コンセントが採用されています。

東洋リビングはオートクリーンドライシリーズの容量小さめの防湿庫には庫外コンセント。容量大きめの防湿庫には庫内コンセントが採用されています。

ハクバ、IDEX、アイポー、Re:CLEANには外部コンセントがありません。

地震対策・キャスター

背の高い防湿庫は、地震対策として転倒防止アイテムやキャスターを利用しましょう。

また、大きな防湿庫は本体だけでも20kgを超えるので、キャスターで移動が楽になります。

ただし、少なくとも120Lを超えるくらい大きな防湿庫じゃないと、最初からキャスターは付属していません。

オプションでキャスターを買う場合は5000円前後することもあるので、追加費用も見込んで予算を考えないといけません。

ページ最後の一覧表の中でキャスターの列に「付属」と書いてあるもの(トーリハンや東洋リビングのかなり大きなモデル)は最初からキャスターが付属しています。

「オプション」と書いてあるもの(トーリハンすべて、東洋リビングのワイドタイプ)は別売りの純正キャスターがあります。

一覧表の中でキャスターの列に「×」と書いてあるものはオプション品にもキャスターが見当たらず、純正キャスターが無いので、付ける場合は自己責任でということになります。ただしキャスターを付けられる構造なのかどうかもわかりません。

キャスターだけでもある程度の地震対策になるらしいですけど、防湿庫は中身に高価なカメラを入れることになるので、背の高い防湿庫だったら耐震ストッパーなどで地震対策したほうが良いと思います。賃貸の壁紙でもある程度の地震対策になります。

トーリハンは純正のキャスターがサイズ別に3種類も用意されていて、すべての防湿庫にオプションとしてキャスターが使えるので、キャスターに関してはトーリハンが一番親切。

東洋リビングはワイドタイプ用のキャスターしかなくて、それ以外のモデルは自己責任になります。

IDEX・アイボー・Re:CLEANはキャスターのオプションが見当たりません。

保証期間

防湿庫の保証期間内の故障については無償保証になります。

保証期間
  • トーリハン・・・5年
  • 東洋リビング(オートドライ)・・・8年(湿度計は3年)
  • 東洋リビング(オートクリーンドライ)・・・5年(湿度計は3年)
  • ハクバ・・・3年
  • IDEX・・・3年
  • アイポー・・・5年
  • Re:CLEAN・・・5年

トーリハン、東洋リビング、IDEXは公式ページを見ると故障した場合はドライユニットを交換したりして対応するようです。

IDEXとハクバの3年がちょっと少なく見えるけど、実際はそんなに簡単に壊れるものじゃないので目安程度になりますね。

原理的には乾燥剤方式のトーリハンや東洋リビングが有利かなとは思いますけど。でもハクバは乾燥剤方式なのに保証期間が短いのが気になりますね。

カメラ防湿庫の比較一覧表

最後に、主要な防湿庫メーカーのすべての型番を一覧表にまとめました。

並び替えや検索ができます。

防湿庫一覧表、項目をクリックで並び替え

防湿庫一覧表、検索窓で絞り込み。複数ワードなら半角スペースで区切る。

防湿庫一覧表、型番をクリックでAmazonへリンク。

【文字数を省略している項目の説明】横幅の都合で文字数を短くしているものがあるので以下に補足しておきます。検索の絞り込みをする時も省略したワードを使用してください。

  • 【メーカー】「トー」トーリハン、「東洋」東洋リビング、「ID」IDEX、「アイ」アイポー、「Re」Re:CLEAN
  • 【型(トーリハンのみ)】「エコ」エコノミータイプ、「薄型」薄型、「通常」通常、「プレ」プレミアムタイプ
  • 【除湿方式】:「剤」乾燥剤方式、「ペ」ペルチェ方式
  • 【湿度計】:「アナ」アナログ湿度計、「デジ」デジタル湿度計、「デジ電」電池が必要なデジタル湿度計
  • 【棚】:「固」固定棚、「引」引出し棚
  • 【コンセント】:「外」庫外コンセント、「内」庫内コンセント、「内外」庫内と庫外コンセント
  • 【キャスター】:「付属」最初からキャスターが付属、「オプ」別売りでキャスター取り付け可能、「×」調べた限り別売りキャスターも無し。
メーカー型番実勢価格容量(L)(L)単価外寸幅外寸奥外寸高内寸幅内寸奥内寸高棚幅棚奥重量(kg)除湿方式光触媒湿度計棚耐荷重(kg)コンセントキャスター保証
トーエコEC-47-M223,820475073603904753583304009×アナ50×オプ5年
トーエコEC-50-M228,7704761240031056039824748010×アナ50×オプ5年
トーエコEC-75-M237,9907451340031084039824776014×アナ50×オプ5年
トー薄型NT-33-M333,0903310033603004903582304013541808アナ50オプ5年
トー薄型NT-83-M340,4404687940030060039823050339318010アナ50オプ5年
トー薄型NT-103-M350,1107665940030091439823083439318014アナ50オプ5年
トー通常H-60D-MII43,3355677340038452039832044039326810デジ50オプ5年
トー通常H-80D-MII42,9327656440038467439832059439326812デジ50オプ5年
トー通常H-110D-MII55,48510751840038491839832083839326816デジ50オプ5年
トー通常H-115WD-MII56,66911449780538452280332044279726820デジ50オプ5年
トー通常H-180D-MII60,6301573864003811315398320123539326825デジ50オプ5年
トー通常H-155WD-MII81,07815253380538172580332059279726825デジ50付属5年
トー通常H-205WD-MII87,46420343080538197580332079079726836デジ50付属5年
トー通常H-320WD169,8003175358053811375803320123455デジ50付属5年
トープレPH-6043,0205676840038452039832044039326810アナ50内外オプ
トープレPH-8050,8107666940038467439832059439326812アナ50内外オプ
トープレPH-11059,18010755340038491839832083839326816アナ50内外オプ
トープレPH-18077,5901574944003811315398320123539326825アナ50内外オプ
トープレPH-155W69,90815246080538172580332059279726825アナ50内外付属
トープレPH-205W107,83020353180538197580332079079726836アナ50内外付属
トープレPH-320W194,3943176138053811375803320123479726855アナ50内外付属
東洋AD-4023,544415743383564743332984032752508×アナ12××8年
東洋AD-8035,4248044242340660541734353534527513×アナ12××8年
東洋AD-12047,52011939942340686241734379434527517×アナ12×付属8年
東洋AD-16558,1041653524234061180417343368
731
34527524×アナ12×付属8年
東洋ED-25CAM(RW)25,4162410593012853922992343442791946.5アナ3×5年
東洋ED-25CAM(W)25,4072410583012853922992343442791946.5アナ3×5年
東洋ED-41WA19,80041482334353454アナ×5年
東洋ED-41CAT(B)29,679397613383564583322993872752508アナ12×5年
東洋ED-41CAT(BW)30,520397823383564583322993872752508アナ12×5年
東洋ED-55CAT(B)36,1515368233835659133229952027525010アナ12×5年
東洋ED-55CAT(BW)36,1465368233835659133229952027525010アナ12×5年
東洋ED-80CAT(BW)47,1317761242340861141752234434527514アナ12×5年
東洋ED-80CATP(B)42,6857755442340861141734452234527514アナ12×5年
東洋ED-120CATP(B)46,35611639942340886641734477734527519アナ12×5年
東洋ED-140CATP(B)57,2941374184234081016417344370
556
34527522アナ12×5年
東洋ED-165CATP(B)62,9511623884234081183417344370
722
34527526アナ12×5年
東洋LD-12058,36311849441939986241734479634527521デジ電12×5年
東洋ED-115CAWP(B)42,68511537184039945983834439379228023.5アナ20オプ5年
東洋ED-160CAWP(B)71,53316044784039960783834454179228027アナ20オプ5年
東洋ED-240CAWP(B)98,73323741684039986283834479679228035アナ20オプ5年
東洋ED-165CDL(W)71,1661654314193991178417344111334527527デジ電12内外×5年
ハクKED-2514,547255813582952703562902305.6×アナ××3年
ハクKED-4021,480405373583154003563103608.5×アナ××3年
ハクKED-6021,8996036435831559035631055012×アナ××3年
ハクKED-10028,13410028135831599035631097023×アナ××3年
IDDS-31C15,800305262903204202863103656.2×デジ10××3年
IDDS-51C19,800503962903206052863105288.7×デジ10××3年
IDDS-63M24,8006041338039052037638044510×デジ13××3年
IDDS-104M32,80010032838039076837638069014×デジ13××3年
IDDS-135M40,800130313380390960376380440
440
19×デジ13××3年
アイAS-25L9,48025379380260280340230235×デジ電7××5年
アイAP-38EX14,400383782903214662862904159×デジ7××5年
アイAS-41L13,200413212903214662903214159×デジ電7××5年
アイAP-48EX17,80048370290321587290321540×デジ7××5年
アイAS-51L15,88051311290321587290321540×デジ電7××5年
アイAP-68EX22,00068323380390499376360440×デジ10××5年
アイAP-88EX25,78088292380390604376360545×デジ10××5年
アイAP-102EX29,800102292380390754376360695×デジ10××5年
アイAP-132EX35,800132271380390941376360440
440
×デジ10××5年
アイAP-135EX37,800135280588390635580390550×デジ25××5年
アイAP-155EX42,8001552763803901190376360440
694
×デジ10××5年
ReRC-21L8,96021427350270252348228198×デジ電××5年
ReRC-30L10,80030360290320408288289350×デジ電××5年
ReRC-50L14,80050296290320605288289532×デジ××5年
ReRC-80L24,80080310380390616378360543×デジ××5年

まとめ

トーリハンは予算に余裕がある人向け。価格は高いけど、ドライユニットの耐久性、耐荷重、外部コンセントなどメリットが多く、高価なカメラを保管するのに安心感を求める人に。

東洋リビングも予算に余裕がある人向け。棚の耐荷重が低くなっても引き出し式の棚のほうが便利だと思う人に。

IDEXアイポーRe:CLEANはなるべく予算を押さえたい人向け。ドライユニットがペルチェ方式、コンセント無し、光触媒無しなど、機能は削られていますが、承知の上でOKという人なら。

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参考になる動画を少し。

↓トーリハンの防湿庫107L。棚板を取り付ける様子。湿度計の様子。庫外コンセントの位置。

↓東洋リビングの防湿庫162L。カメラ機材を防湿庫に入れる様子。湿度計の様子。湿度コントロールダイヤルの様子。

↓自分が買った防湿庫のレビュー
関連:トーリハンの防湿庫レビュー|薄型タイプ47LのT-83D-MII

↓一眼レフを1台入れるのにピッタリなバッグ
関連:一眼レフを1台だけ入れるのにおすすめの一番小さいカメラバッグ|AmazonベーシックMサイズ

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