ついにこの時がやってきましたね。Amazonの全品送料無料が終了して、通常会員は2000円未満の注文で送料350円かかるようになってしまいました。
ただしプライム会員は今までどおり送料無料、通常会員でもAmazonが発送する書籍とAmazonギフト券は送料無料です。
↓以下は公式ヘルプからの引用。(2016/04/06時点)
Amazon.co.jpが発送する商品のご注文金額(ギフトラッピング費など手数料およびAmazonギフト券を除いた商品小計)が2,000円(税込)以上の場合は通常配送料は無料ですが、満たない場合には配送料として350円がかかります。複数のお届け先を指定された場合、1配送先ごとの注文金額が2,000円(税込)以上の場合に、通常配送料が無料となります。
Amazon.co.jpが発送する書籍及びAmazonギフト券については全商品につき配送料無料です。
以下、昔と今の送料の違いや通常会員とプライム会員での送料の違い、今までのAmazon送料無料の歴史を書いてみました。
もくじ
昔と今のAmazon送料の違い
しれっと発表して「2000円未満で送料350円」ということはいろんなニュースで取り上げられているんですけど、調べてみると実は昔の送料設定より高くなってるんですよね。
Amazonでは昔、2009年9月12日に全品送料無料が始まるまで1500円未満で300円の配送料でした。
- 昔 → 1500円未満で送料300円(2009年頃)
- 今 → 2000円未満で送料350円(2016/04/06~)ただしプライム会員は今までどおり全品送料無料。通常会員でも書籍は送料無料
送料が50円違うのはまぁ誤差の範囲かもしれませんけど、送料無料になるラインが1500円と2000円というのは結構な違い。
プライム会員だと金額に関わらず送料無料なので、Amazonとしてはプライム会員を増やしたい思惑も当然あるんでしょう。
書籍は通常会員でも送料送料
ニュース記事の見出しには書かれないので勘違いが一人歩きしやすいですけど、Amazonが発送する書籍は通常会員でも送料無料です。
「Amazon.co.jpが発送する」とはどういうこと?
公式ヘルプにも書かれている「Amazon.co.jpが発送する」という文言なんですけど、つまりどういうことなのか分かりにくいですよね。
Amazonから注文したんだから全部Amazonが発送するんじゃないの?と思う人もたくさんいるはずです。
「Amazon.co.jpが発送する」というのは
「✔プライム」というマークが付いた商品のことです。
このマークが付いている商品はAmazonの配送センターから発送される商品の目印になっています。
それ以外の「✔プライム」マークが付いていない商品はマーケットプレイス商品と言われるAmazonに出店しているショップの商品なので今回の送料変更の話とは関係ありません。
今回の送料変更に関係あるのは「✔プライム」マークが付いた商品、つまりAmazonの配送センターから発送される商品についてだけです。
書籍を注文した場合
例えばこちらの1944円の書籍。
通常会員で注文すると最終的に送料無料になっています。
↑表記の仕方は違いますけど書籍は今までと変わらず送料無料で買えるので心配いりません。
書籍以外を注文した場合
次に書籍以外を注文した場合。
↓例えばこちらの1780円のゲームソフト。
↓プライム会員ではなく通常会員で注文しようとすると送料350円がかかってしまいます。
↓プライム会員だと送料がかかりません。
2000円未満のプライム商品を買う場合は、一般会員の人は買物しにくくなってしまいました。
結局Amazonとしては「今までどおり全品送料無料で買えるプライム会員になったほうがお得ですよ」ということが言いたいんですよね。
2000円以上の買物なら通常会員でも使い勝手は変わりませんが、消耗品をよく買う人は不便に感じることが多くなります。
実験:書籍と書籍以外を一緒に買ったら送料無料になってしまう
これもしかして裏技かもしれないのでいつまで使えるかわからないけど、安い書籍と同時に購入したらどうなるのか試してみました。
↓1174円のゲームソフト
ゲームソフト単体で買うと送料が350円かかってしまいますが、
↓これに送料無料200円の書籍を一緒に買うと、
なぜか送料無料になってゲームソフト単体で買うより安くなってしまいます。
まぁ350円より安いプライム対応の書籍なんてほとんど無いし、送料無料にするために必要ない本を注文するのはさすがに迷惑極まりないので、そんな目的で大人が注文しちゃいけません。
注文後にキャンセルするウラ技はリスクが大きすぎる
要らないものを一緒に買って2000円以上で送料無料にしてから注文して、すぐに注文履歴画面から要らないほうをキャンセルする裏技?がブログなどで紹介されていることがありますが、絶対にやらないほうが良いです。
確かに普通の買い物してるお客さんでも片方の商品が必要無くなったらキャンセルすることはありえるので、1回や2回やったからといって何もペナルティは無いでしょう。
でも意図的に何回もやってしまうとAmazonから警告されます。
昔、実際に警告を受けた人にAmazonからのメールを見せてもらったことがありますが、直近のキャンセル率が高く、繰り返すようならアカウント停止(垢BAN)しますよ。という内容です。
Amazonのアカウントが停止になって買物ができなくなったら生活に影響が出るレベルなので、絶対にわざとキャンセルするのはやめておきましょう。リスクのほうが大きすぎます。
Amazon送料無料の歴史
Amazonがいつから送料無料キャンペーンを始めたのか紐解いてみると、最初は2009年頃からだったので、もうかなり長い期間実施していたみたいです。
[2009年9月]書籍のみ送料無料
この頃以前のAmazonは1500円未満で送料300円がかかっていました。
それが2009年9月12日から書籍のみですが送料無料キャンペーンが始まったみたいで1000円以下の新書などが買いやすくなってかなり好評だったようです。
ちなみに期間限定で2009/11/4までということでスタートしていましたが最終的に2009/11/30まで延長されました。
[2009年10月]CD/DVD/TVゲーム/PCソフトも送料無料に
先ほどの書籍送料無料に加えて2009/10/8からCD/DVD/TVゲーム/PCソフトも送料無料になりました。
とくにシングルCDが買いやすくなりました。これも2009/11/30まで期間延長されてます。
参考:[N] Amazon全品送料無料キャンペーンにCD/DVD/TVゲーム/PCソフト追加
意外にも2009年12月から次の送料無料キャンペーンが始まる2010/1/8までは送料無料キャンペーンが終わって元に戻ったみたいです。
[2010年1月]全品送料無料
ここからいよいよAmazonが本気を出してきて2010/1/8からAmazon本体が発送するすべての商品が送料無料になるキャンペーンを始めました。
参考:Amazon.co.jp、全商品の通常配送料を3月31日まで無料にするキャンペーンを開始 – GIGAZINE
「ネジ1本でも本当に送料無料で届くのか?」とか実験して話題になりましたよね。
↑これはぜひ見てもらいたい。写真付きで梱包状態も見れるのでおもしろいです。ブログ書いた人も罪の意識に苛まれるほどの梱包です。
ちなみに2010/3/31までの期間限定ということで始まりましたが例によって延長延長また延長で全品送料無料が中断されることはありませんでした。
↓2010/3/31から期間延長についてのニュース記事。
参考:Amazon.co.jpの全品無料配送、期間延長 終了日未定 – ITmedia ニュース
↓2010/11/1から通常サービスとして全品送料無料になったことについて書かれた記事。
参考:Amazon.co.jp、通常配送が無料に – ITmedia ニュース
ここから先2013年1月まで長い間ネジ1本でも送料無料で注文できる時代が続きました。
[2013年1月]あわせ買いプログラムスタート
ここまでネジ1本でもダンボール梱包で大盤振る舞いしていたAmazonですが、値段の安い一部の商品については2500円以上買わないと送料無料にならない(というか買えない)あわせ買いプログラムというのを始めました。
参考:Amazon全品送料無料が終了!少額商品は2,500円以上必須「あわせ買いプログラム」が始まりました | ひとぅブログ
公式ヘルプ:Amazon.co.jp ヘルプ: あわせ買い対象商品を注文する
これによって当たり前の反応ではありますけど、気軽に買いにくくなってAmazonに対する評価が少し落ちます。
といってもあわせ買いプログラム対象になっている商品は少なかったので、時間が経てばあまり話題にも上がらなくなりましたけどね。
※あわせ買いの基準は今まで2500円以上だったんですが、現在は2000円以上が基準になり若干買いやすくなりました。
[2016年4月]2000円未満で送料350円スタート
そして今に至ります。あわせ買いプログラムの時と違って書籍以外の2000円未満の注文で送料350円がかかるのでかなり影響の及ぶ範囲が大きそうです。
ほんとよく戦略が考えられてますよね。「損して得取れ」を実行した後に送料無料をやめてもプライム会員という受け皿を用意してぬかりないなぁと思います。
プライム会員は月額500円(年払いだと4,900円)なので送料無料だけで比べると1ヶ月に1回買うかどうかがボーダーラインになりますけど、他にもFire TV Stickでプライムビデオが見放題とかプライムミュージックとかプライムフォトとか特典が多くあります。
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