LANケーブルのカテゴリがわからない時の見分け方・確認方法

LANケーブル10m

片付け中に出てきたLANケーブルのカテゴリの見分け方がわからず、地味に困りました。

CAT6」みたいに印字されていれば簡単にわかるんですが、

VCOM – VINH KHANH E333750 (UL) TYPE CM 24AWG/4PRS UTP TIA/EIA-568-B.2-1 CATEGORYSE PATCH CORD

こんなわけのわからない印字しかないLANケーブルもあります。

このページでは、わかりにくいLANケーブルのカテゴリを調べる方法について書きました。

ーーー

LANケーブルには速度やノイズ耐性の違いによってカテゴリ5・5e・6・6A・7などの種類があるんですが、カテゴリ5は他と比べて通信速度が遅いので、なるべくカテゴリ5e以上のLANケーブルを使うようにします。

LANケーブルに「CAT6」とか書いてなくて、気づかないままカテゴリ5を使ってた、なんて可能性もあるので、ちゃんと確認しておきたいところです。

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LANケーブルカテゴリによる速度の違い

カテゴリの調べ方を説明する前に、カテゴリごとの通信速度の違いを表にすると以下のようになります。

カテゴリ 最大速度
5 100Mbps
(0.1Gbps)
5e 1Gbps
6 1Gbps
6A 10Gbps
7 10Gbps
※カテゴリ「6A」や「7」の10Gbpsは、契約や周辺機器がすべて対応してないと性能を発揮できません。なので、普通の人は1Gbpsを上限と考えても十分です。

とりあえずカテゴリ5が遅いカテゴリ5e以上なら一応OK。と覚えておけば大丈夫です。

カテゴリ6A以上(10Gbps以上)は一般家庭には必要ありません。

手元に5e以上があればそのまま使えばいいし、新しく買うならカテゴリ6。

カテゴリ5eと6は最大速度が同じ1Gbpsとされていますが「CAT6ケーブルとは – サンワサプライ株式会社」を見ると、一応6のほうが高性能(帯域幅とノイズ耐性が優れる)という紹介がされています。

ただ、各種LANケーブルのテストによると、カテゴリ5e以上は誤差の範囲なので気にする必要はなさそうにも見えます。

参考:LANケーブル種類・カテゴリーによる通信速度比較(ベンチマーク)

参考:LANケーブルが変わると速度がどれほどアップするか38種類テスト結果まとめ – GIGAZINE

ちなみに、「10GBASE-Tの基礎知識 | パソコン工房 NEXMAG」という記事によると、一般家庭のネットはたいてい1Gbpsなので、10Gbpsのカテゴリ6Aや7を使っても、効果を実感できる人はほとんどいません。

自宅内でのデータの転送なら10Gbpsの意味はあるかもしれませんが、それはそれで周辺機器やストレージのボトルネックも考えないと性能を発揮できないので、ネットの速度を快適にしたいだけならカテゴリ6で十分です。

LANケーブルカテゴリの見分け方

さて、手元のLANケーブルに、運良くカテゴリ名が書かれていたらすぐにカテゴリがわかります。

LANケーブルに直接カテゴリー名が表示されているもの。

↑この場合は「CATEGORY 6」なので、調べなくても「カテゴリ6」ということがわかります。

でも、ケーブルにカテゴリ名が書かれてないからこのブログに辿り着いたと思うので、調べ方を解説していきます。

LANケーブルにカテゴリが書いてない場合の調べ方

カテゴリ名が直接書かれてないLANケーブルだと、なんだか難しい文字がたくさん書かれていて、すぐにはカテゴリがわかりません。

LANケーブルにカテゴリー名が書かれていないもの。

↓こんなふうに、ケーブルにややこしい文字が印字されていることがあります。

VCOM – VINH KHANH E333750 (UL) TYPE CM 24AWG/4PRS UTP TIA/EIA-568-B.2-1 CATEGORYSE PATCH CORD

さすがにこの文字を見て一発で分かる人はいないだろうから、とりあえずGoogleで検索します。

たとえばさっきのケーブルに書かれていた型番っぽい部分。

TIA/EIA-568-B.2-1

カテゴリ6の規格TIA/EIA-568-B.2-1

これをGoogleで検索してみるとWikipediaが出てきました。以下引用。

カテゴリー6ケーブル(ANSI/TIA/EIA-568-B.2-1、英: Category 6 cable)は、高速信号転送のためのツイストペアケーブルの規格である。

引用:カテゴリー6ケーブル – Wikipedia

どうやら「TIA/EIA-568-B.2-1」という部分がカテゴリ6LANケーブルの規格名だったようです。

こんなふうに、手当たり次第に検索してみると、意外と答えがあっさり見つかります。

ほかにも、どのカテゴリーがどの規格名になっているのか調べてみると、大雑把な見分け方は以下のようになります。

カテゴリ 規格 速度
5 EIA-568-A 100Mbps以下?
5e EIA-568-B 1Gbps(1000Mbps)
6 EIA-568-B.2-1 1Gbps(1000Mbps)
7 ISO/IEC 11801 1Gbps(1000Mbps)

※特にややこしいのは「EIA-568-B.2」の場合、カテゴリ5e・6どちらの可能性もありました。規格名=カテゴリというわけではないので特定できないのかもしれません。

※カテゴリ7はWikipediaを見る限り上記が規格名だと思いますが、よくわかりません。まぁ一般家庭でカテゴリ7が使われることはほとんどないので心配いらないと思いますが。

とりあえずカテゴリ5の規格名「ANSI/TIA/EIA-568-A」を使わないように気をつければいいでしょう。

参考:カテゴリー5ケーブル – Wikipedia
参考:カテゴリー6ケーブル – Wikipedia
参考:カテゴリー7ケーブル – Wikipedia

参考:LANケーブルの規格 CAT(カテゴリー)
→カテゴリ別の特徴が図解入りでわかりやすくまとめられています。

参考:ANSI/TIA/EIA-568-B 商用ビル通信配線規格 JAddendum(追補)のご紹介
→厳密に言うと規格=速度というわけではないので、理解を深めたい人はどうぞ。

LANケーブルに何も書いてない場合の調べ方

念のため、LANケーブルにカテゴリ名も規格名も書いてない場合に、速度を確認する方法を解説しておきます。

カテゴリ名の判定はできませんが、ネット回線の速度はわかるので、カテゴリ5以下(100Mbps)か、カテゴリ5e以上(1Gbps以上)か、判断する材料にはなります。

(※同時に、ルーターやハブが遅いかどうかも判断します。)

この方法はパソコンから確認する必要があるため、Nintendo Switchなどのゲーム機ではできません。

(Switchは一応、実際の通信速度の計測はできますが、LANケーブル以外の影響を受けて遅くなる可能性もあるので、ケーブル自体の性能を見分けることはできません。)

以下、パソコンにLANケーブルを接続して、インターネットが使える状態で確認してください。

Windows 7ならスタートメニューの検索窓から「ネットワークと共有センター」で検索。

そしたらインターネットに接続している一覧が表示されるので、LANケーブルを接続している接続名をクリックします。

※環境によって呼び名が違うかもしれませんが、自分は「ローカルエリア接続」の部分をクリックしました。

たぶん「アクセスの種類」が「インターネット」となっている部分だと思います。

「ネットワークと共有センター」の「ローカルエリア接続」をクリック。

そうすると、ネットワーク全体の速度の理論値を見ることができます。

↓「速度」の部分がそうです。

「ローカルエリア接続の状態」の速度を確認。

ここの速度が1.0Gbpsならとりあえず大丈夫。(※ここの値は理論値なので、実際の通信速度ではありません。)

もし100Mbpsだったら、どこかがボトルネックになっています。

  • LANケーブルがカテゴリ5以下
  • ルーターやスイッチングハブが1Gbpsに対応していない

などの可能性があるので、製品の型番から検索して、仕様を調べてみてください。

かなり昔のルーターやハブだと、100BASE-T(100Mbps)までしか対応していないことがあるかもしれません。

その場合はルーターやハブを買い換えましょう。(新しく買うなら、どんなに安いものでも有線接続1Gbpsに対応しています

ハードオフでLANケーブルを安く買う

実はこのLANケーブルカテゴリの調べ方、ハードオフなどのリサイクルショップでジャンク品を買う時にも便利です。

ハードオフ

ハードオフではLANケーブルがどっさりとジャンクコーナーにむき出しで売られています。

↓ジャンクコーナーはこういうコンテナが並べられている場所。

ハードオフのジャンクコーナー。

ジャンクコーナーにLANケーブルが豊富に揃っているハードオフもあります。値段は新品の半額程度。

中古で買っても普通に使えることも多いです(ただしあくまでジャンクなので壊れていても返品不可。一応、折れ曲がってないかくらいは確認しましょう)

なので、カテゴリ6の10~20mの長いLANケーブルとか、新品で買うと1000円前後するようなものが安く手に入ることがあります。

↓LANケーブルの新品の値段はだいたいこんな感じ。(6の検索結果には6Aも出てくるので注意)

「LANケーブルカテゴリ5e」
「LANケーブルカテゴリ6」
「LANケーブルカテゴリ6A」
「LANケーブルカテゴリ7」

↓以上、とりあえず覚えておけばいいのはこんなところです。

  • LANケーブルに書かれている文字でGoogle検索
  • カテゴリ5は遅いので買い替えを検討する
  • 買うならカテゴリ6がおすすめ
  • カテゴリ6A以上(10Gbps)はほとんどの人に必要ない

ーーー

関連:デュアルモニターにする簡単な方法とおすすめのケーブルの選び方

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制作物:「ノイズレスサーチ

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『LANケーブルのカテゴリがわからない時の見分け方・確認方法』へのコメント

  1. 名前:匿名 投稿日:2018/04/18(水) 19:18:18 ID:fdb1d4792 返信

    何も書かれてない時はどうすりゃいいんだよ

  2. 名前:匿名 投稿日:2018/05/29(火) 12:52:24 ID:ee9237e9e 返信

    ケーブルに何も書かれていない場合は、リンク速度でLEDの色が変わるスイッチングハブにつなぐと一目瞭然です。
    例えばバッファローのLSW5-GT-8NS/BKなら、1000Mでリンク時は緑色、100Mでリンク時は橙というふうに。

    それから、この記事も結構、適当な事が書いてあるので過信は禁物です。
    EIA-568-Aを100Mbpsと断定しているところなどは間違いです
    自分で深く調べる事が大事です。

    • 名前:パソ活 投稿日:2018/05/29(火) 16:22:12 ID:701c2dddd 返信

      EIA-568-Aを100Mbpsと断定しているところなどは間違いです

      →そうでしたね。と言っても規格=速度ではなくて、検索してもややこしくで理解が追いつかないので、「100Mbps以下?」と表記を変えましたが、厳密に言うと間違っているのでしょうか?

      また、それが分かるように解説しているWebサイトはあるでしょうか。もしご存知でしたら教えていただけると幸いです。

      ※調べていて感じたことですが、使用者にとっては568云々の規格名が書いていてもさっぱりわからないので、速度とノイズ耐性がわかりやすく数値化されたものがケーブルに書いてあるのが良いなぁと思いました。

      そう考えるといちいち検索してこんな記事にたどり着かないとわからない現在の表記方法そのものにも問題があるかもしれませんね。

  3. 名前:緑茶 投稿日:2019/06/30(日) 11:41:37 ID:9d2bcf543 返信

    LANケーブル 3m&1.8m 超薄型 CAT-7 イーサネット 10Gbps  RJ45   – 1.8m
    この場合の、3m&1.8mとは何処を指しているのでしょうか?
    お教え頂けますと助かります。

    • 名前:パソ活 投稿日:2019/06/30(日) 13:43:06 ID:12296b23b 返信

      これで表示される商品のことでしょうか。

      「LANケーブル 3m&1.8m 超薄型 CAT-7 イーサネット 10Gbps RJ45」検索結果

      たぶんですが、商品名が元から紛らわしいか、出品の仕方を間違えているだけだと思います。バリエーションの選択に「1.8m」「3m」があるので、結局はこれによって長さが決まるんじゃないでしょうか。

      いずれにしても、こちらでは確かめようがないので、購入を検討しているなら、出品者のリンクから問合せをしてみてください。

  4. 名前:緑茶 投稿日:2019/06/30(日) 14:12:08 ID:9d2bcf543 返信

    お早い回答ありがとうございます
    問い合わせしてみます!

  5. 名前:名無し 投稿日:2021/01/26(火) 09:53:57 ID:3c52e2e56 返信

    何も印字されていないケーブルの
    6と6Aの判断方法を教えてください。

    • 名前:パソ活 投稿日:2021/01/26(火) 17:50:39 ID:3bcc2d548 返信

      理屈から言えば
      6(1Gbps)
      6A(10Gbps)
      の違いがあって、「LANケーブルに何も書いてない場合の調べ方」の目次に書いてある手順で分かる可能性はあるかもしれません。

      たとえばインターネット契約がNUROなど1Gbpsよりも速い速度の契約で、それに対応した周辺機器をすべて揃えられていて、ボトルネックが無いのならできるかも。

      逆に1箇所でもボトルネックがあると理論値はたぶん1Gbpsになって見分けが付けられないと思います。

      ーーー
      もしインターネット契約が1Gbpsであれば、一般家庭において6と6Aの違いは感じないと思われるので、見分ける必要は無いかな、とも思います。

      ーーー
      インターネットの速度ではなく、たとえば家庭内LANの構築のために6Aが必要だという場合は、実際に重たいファイルを転送したりして、時間あたりの転送容量を計算してみます。

      ただ、ここまで書いてきたことは実際に経験しておらず、基本的な見落としが存在する可能性があるので、鵜呑みにせずに検証をお願いいたします。

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