そう言えばTwitter広告はセルフサービス式で個人でも出稿できるらしいので、試しにやってみました。
「URLクリック単価625円から5円」と、あっさり書いていますが、実際は凡ミスから力技まで、何回もやり直ししています。
↓以下、左側の数字がツイート中のURL 1クリックあたりの広告単価です。実験した順番に。
- 625円、Twitter広告の仕様を理解してなくて凡ミス。5000円があっという間に溶ける。まさに”溶ける”感覚を味わえた。
- 102円、クリック課金を実験。高いので中止
- 30円、相性が良い出稿方法を発見
- 46円、ターゲッティングの絞り込みを実験。高いので中止。
- 41円、ターゲッティングの絞り込みを実験、高いので中止。
- 5円、出稿方法とターゲティングに目星をつけたので、最後に、自動入札を手動にして、入札金額を大幅に下げ、表示回数を減らすぶん、単価を下げた。
最後のURL 1クリック5円にたどり着くまでに2万円を無駄遣いしました。現実感がないけど、よく考えたら恐ろしい。
最後は無理やり表示回数を減らしたので、普通に広告を出すなら1クリックあたり30円くらいが現実的なラインだったと思います。
※ただし広告を出そうとするジャンルやキーワードによって単価が変わってくるだろうから、人によって違ってきます。
自分の場合は、このような、ブログ記事へのリンクツイートを広告に出しました。
↓基本的にこのツイートのURLがクリックされる単価について話をします。
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以下、Twitter広告のやり方や、広告の種類と特徴、ターゲティングの種類、手動入札の方法などについて紹介していきます。
もくじ
Twitter広告とは
Twitter広告とは、純正のTwitterアプリでタイムラインや検索結果でよく見かける、「プロモーション」と表記された枠に出てくる広告のことです。
これ、個人でも簡単に広告出せるんですね。
手探りでググりながらでもできました。
と言ってもあまり良くわかってないまま広告を出したので、あっという間に予算を溶かしたりして、最適解を見つけるまでに2万円くらい使ってしまいました……。
Twitter広告の初期値は表示回数多め(つまり広告料金多め)になると思うので、ターゲットや予算の絞り込みについてある程度理解しておかないと、あっという間にお金が無くなってしまうので気をつけてください。
Twitter広告のやり方
まずは自分のアイコンの中にある「Twitter広告」をクリック。
次に「Twitter広告を設定する」をクリック。
指示に従って次に進んでいくと、広告の種類を選ぶ画面になります。
※「オートプロモート」は自分のタイムライン上にあるツイートを、自動的に広告配信する、というものなので、今回は使いません。
Twitter広告の種類
今回の最終目的はブログへのアクセス(URLのクリック)なので、以下の3つの広告を試しました。
- ブランド認知度の向上(表示回数に対して課金)
- ツイートのエンゲージメント(ユーザーの反応に対して課金)
- ウェブサイトの誘導数またはコンバージョン(URLクリックに対して課金)
あとでそれぞれ解説していきます。
広告料金が発生するポイントが違うので、どの方法が最も良い結果になるのか実験していきました。
おおまかに、「広告料金が発生する地点」と「広告単価」の関係は以下のようになります。
対象 | 成果地点 | 広告単価 | |
ブランド認知度 | 表示回数 | 浅い | 安い |
エンゲージメント | 反応数 | 中 | 中 |
誘導数 | クリック数 | 深い | 高い |
このような特徴がそれぞれあるため、ツイート内容によって最適な広告が違ってきます。
ブランド認知度の向上
「ブランド認知度の向上」は、ツイートの表示回数に応じた広告料金が発生します。(RTによる二次拡散に対しては料金が発生しません)
ツイートが表示されるだけで料金が発生するので、課金ポイントが非常に浅く、そのぶん単価は安くなります。
ちなみに広告が表示されることは「インプレッション」と言われるので覚えておいてください。
「1,000インプレッションあたりのコスト」として計上されます。
「1,000インプレッションあたりのコスト」が500円なら、広告ツイート1回につき0.5円がかかっている、ということですね。
ツイートの表示に対して料金が発生するので、その後、リツイート・いいね・クリックなどされる率が高いほどお得になる(ということだと思います。もしかしたらエンゲージメント率によって単価の変動があるのかもしれないけど)
自分の場合は、ある程度興味がありそうなターゲティングに絞り込んだからか、この「ブランド認知度の向上」が最も優秀な結果になりました。
ツイートのエンゲージメント
「ツイートのエンゲージメント」は、ユーザーの反応(エンゲージメント)に応じた広告料金が発生します。(RTによる二次拡散に対しては料金が発生しません)
表示(インプレッション)された時点では料金は発生せず、ユーザーからの反応があった時に料金が発生するので、反応があったぶんだけ課金されて良いじゃん!と思うかもしれませんが、URLのクリックを最終ゴールにした場合は、全体の料金はそんなに変わりませんでした(むしろ自分の場合は少し高くなった)。
結局、ツイート内容によってどれが良いのか違うと思うので、すべて試したほうが良いと思います。
ウェブサイトの誘導数またはコンバージョン
「ウェブサイトの誘導数またはコンバージョン」は、URLのクリックに対して広告料金が発生します。(RTによる二次拡散に対しては料金が発生しません)
インプレッションと比べるとかなり深いアクションになるので、それだけクリック数は少なくなり、そのぶん広告単価が上がります。
ーーー
ここまでに紹介した3つの指標を同じツイートで並べると、以下のようになります。
- インプレッション 5593
- エンゲージメント 262
- リンクのクリック 167
広告料金が発生するアクションが深くなって回数が少なくなると、そのぶん広告単価が高くなる、ということが分かればOKです。
広告用ツイートの作成・設定
広告に使用するツイートを設定します。
「既存のツイートから選択」するか、「広告専用のツイートを作成」してください。
きちんと効果測定をするなら、広告用ツイートの使用をおすすめします。
Twitterのアクセス解析を見ると、
- 広告に対する反応(プロモーション)
- RTなどで拡散された後に対する反応(オーガニック)
の2種類があり、広告用ツイートであれば「プロモーション」と「オーガニック」はどのようなアクションかわかりますが、
既存のツイートを使った場合、「オーガニック」の部分が、広告からの二次拡散なのか、もともとのオーガニックなのかがわかりにくくなります。
↓既存のツイートを使うなら選択するだけ。
自分は効果測定するために広告専用のツイート(通常のタイムライン上には表示されないツイート)を作成しました。
「ツイートを作成」ボタンをクリック。
↓「広告用」には最初からチェックが入ってます。同時進行で広告作成しているなら、先にツイートしてしまって大丈夫。(厳密に言うとデータパートナーという立場の人が見ることができますが、機密性の高いツイートでもなければ気にする必要はありません)
作成したらさっきの画面で、広告用ツイートを表示して、使用するツイートを選択してください。(この画面で広告ブロックのChrome拡張機能を使用しているとツイート一覧が表示されないことがあるので、そのような拡張機能はオフにしてください)
Twitter広告の支払い方法
Twitter広告の支払いは基本、クレジットカードまたはデビットカードになるようです。
支払いについては公式ヘルプをちゃんと確認したほうが良いでしょう。
セルフサービスをご利用の広告主様は、クレジットカードやデビットカードを使ってTwitter広告のお支払いができます。Twitterのセルフサービス広告商品をご利用いただけるすべての国で、現地通貨でのお支払いに対応しています。
引用:お問い合わせの内容
当然ですが、有効なカードをアカウントに登録しないと、広告を開始することができませんので、広告が開始されないという人は、ちゃんと支払い方法を登録しているか確認してください。
Twitter広告キャンペーンを開始するには、広告アカウントに有効なカードを追加する必要があります。
引用:お問い合わせの内容
Twitter広告管理画面の右上のほうに「クレジットカードを追加する」があるので、指示に従って必要事項を入力していってください。
途中の選択肢で「ビジネス」か「個人」か選びますが、個人事業主として運営している場合は「ビジネス」になるようです。
「ブログで収益化してるけど個人事業主ではない(開業届を出していない)」という場合はどうなるのかわかりませんが、注意書きに「経済的利益を得ることになる場合」とあるので、利益が出るなら「ビジネス」ということになるんでしょうたぶん。
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請求のタイミングは、どのくらい広告費を使うかによって変わるようです。公式ヘルプをどうぞ。
請求システムのルールに基づき、クレジットカードへの課金は1日に1回から、最長で7日に1回の頻度で行われます。どれくらいの頻度で請求されるかは、どれくらい早くキャンペーンでクレジット限度額を使い切るかによります。
例として、自分は5,000円の広告を一気に使い切った翌日に5,000円が請求開始されました。
その後、広告単価を絞ったあとは、3~4日ごとに数百円ずつ請求されています。
Twitter広告の失敗談
さて、Twitter広告を何もわからない状態から初めて、(特に初めての広告で)凡ミスしたので、それについて紹介していきます。
たぶん失敗談として参考になるでしょう。
↓左側の数字がURLの 1クリックあたりにかかったコストです。
- 625円、Twitter広告の仕様を理解してなくて凡ミス。5,000円があっという間に溶ける。まさに”溶ける”感覚を味わえた。
- 102円、クリック課金(ウェブサイトの誘導数またはコンバージョン)を実験。高いので中止
- 30円、インプレッション課金(ブランド認知度の向上)の相性が良いのを発見。
- 46円、エンゲージメントの確認とターゲッティングの絞り込みを実験。高いので中止。
- 41円、ターゲッティングの絞り込みを実験、高いので中止。
- 5円、ターゲティングは目星をつけたので、最後に、種類は「ブランド認知度の向上」にして、自動入札を手動にして、入札金額を大幅に下げ、表示回数を減らして、単価を下げた。(手動入札の設定については後述)
最初は悲惨で、エンゲージメントに対して料金が発生する「ツイートのエンゲージメント」を使ったんですが、なんと、画像のクリックもエンゲージメントとしてカウントされるということを知らず、あっというまに5,000円が溶けました。
リンクの10クリックのうち8クリックが広告からなので、5000÷8=625円がクリック単価になりました……。(4回目の実験で試しに画像なしのエンゲージメントで計測したらURLクリック単価が46円だったので、やっぱり、URLクリックが目的なら、画像は貼り付けないほうが良さそうです)
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次は「ウェブサイトの誘導数またはコンバージョン」(URLのクリックに対して課金)を試して、クリック単価100円を超えて単純に高かったから途中で中止しました。
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そしてインプレッション課金(表示回数に対する課金)である「ブランド認知度の向上」を試したら1クリックあたり30円になったので、これが1番相性が良かったみたいです。
ただし、今回「ブランド認知度の向上」が一番良い成績になったのは、クリック率が3%くらいあったからと言えるかもしれません。
Realforce関連のキーワードに興味があるユーザーに表示されているので、割と条件が良かったんだと思われます。
これとは違う広告出稿をいくつか実験した中では、クリック率が1%を上回らないものがほとんどでした。
仮にクリック率1%だとしても、クリック単価が3倍(90円)になってしまうので、クリック課金の出稿と同じような広告単価になってしまいます。
そのため、「ブランド認知度の向上」に決め打ちするのではなく、少額でも良いので、いろいろな出稿方法を試してみるのが良いと思います。
Twitter広告のターゲティング
次に、誰に対して広告を配信するか、さまざまなターゲティング設定について書いていきます。
Twitter広告のターゲティングは割と細かく絞り込むことができるので、効果的に設定できれば、広告コストを抑えたり、クリック率を上げられるでしょう。
すでに実験中にだいたい固まっていたので、最終的なターゲティングを書いておきます。
- 男性
- 13歳以上(どのくらいが良いかわからないので広めに)
- 地域:日本
- キーワード:Realforce、リアルフォース、リアフォ
「キーワード」は、以下のようにターゲティングされるので、結構興味関心がありそうなユーザーに配信されそうな気がします。
キーワードターゲティングでは、Twitterで最近ツイートされたり検索されたりした言葉に基づいて、ユーザーをターゲティングします。
引用:キーワードターゲティング
新しく興味を持った人も対象になるので、長く広告出稿するなら相性が良さそうですね。
他にも、指定したTwitterアカウントのフォロワーや類似ユーザーで絞り込みもできます。
選んだユーザー名のフォロワーに似ている人たちにTwitter広告キャンペーンが表示されます。
フォロワーターゲティングは、追加のターゲティングセクションの [フォロワー(選択したアカウントのフォロワーとその類似ユーザーで絞り込む)] から設定できます。
引用:フォロワーターゲティング
試しに、ズバリ@REALFORCEさんを指定して実験してみました。
クリック単価は約41円になったので、キーワードのほうが良さそうですが、インプレッションがかなり多くてクリック率が低い(0.7%)傾向だったので、キーワード指定よりフォロワーターゲティングのほうが薄く広く表示されるということかもしれません。
このくらいクリック率が低いなら、クリック課金の「ウェブサイトの誘導数またはコンバージョン」で出稿するのもありかもしれませんね。
他にもたくさんターゲティングの設定項目はあるので、公式ヘルプをどうぞ。
参考:広告のターゲティング
入札額の手動設定・最適化設定
最後に、クリック単価を30円から無理やり5円まで落とした設定について書いていきます。
入札額の手動設定
そもそもTwitter広告がタイムラインや検索結果に表示される時は、入札金額が高い広告が優先して表示されるので、わざと入札の上限額を低くして、表示回数を減らして、支払う単価を下げました。
広告設定画面の中にある「入札タイプ」から「目標コスト」を選んで、入札額を手動入力します。
↓この「入札額」は、選んでいる広告の種類によって単位が違うので注意してください。自分は「ブランド認知度の向上」で、「1,000インプレッションあたりの入札額」ということになるので、自動入札よりかなり低い150円を試しに入力してみました。
手動入札にして初めて気づきましたが、1,000インプレッションあたりの目標コストは896~1,344がおすすめ範囲になっていました。
上の画像を見れば一目瞭然、おすすめ範囲よりもかなり低い入札額なので、配信されるための入札競争力はかなり低くなり、表示回数(インプレッション数)が激減します。
その後1ヶ月ほど「ブランド認知度の向上」で、「1,000インプレッションあたりの入札額150円」で計測してみました。
だいたい1日あたりの成績は以下のとおり。
- 500~1,000インプレッション
- 10~25クリック
- クリック率1.5~3%
- クリック単価4~8円
この入札額だと日常的には数百インプレッションしか出せないみたいで、一時的に露出を爆発させたい使い方には向かなかったようです。
逆に、なるべく安く、興味があるユーザーにだけ広告を表示させたい使い方には良いですね。
残念ながら今回広告にかけたブログページは、ちまちましたAmazonアソシエイトなので余裕で赤字ですが、検索エンジン以外から知ってもらえるという点ではそれなりの価値を感じているので、引き続き出稿しています。
それに、RTによって拡散された(オーガニックによる)クリックについては広告料金が発生しないのがTwitter広告の特徴なので、バズったらかなり費用対効果が良くなる可能性も秘めています。
上記1日あたりの成績はオーガニックを含めていない、広告によって表示されたものだけの成績なので、広告出稿としてはかなりお得な料金になっているだろうと思います。
最適化設定
入札設定の下に「最適化設定」というものもあるので、これをデフォルトの「最大リーチ」から「エンゲージメントを伴うリーチ」に変更しました。
公式ヘルプによると以下のような違いがあるようです。
最大リーチ: このオプションでは、キャンペーンのユニークリーチを最大限に広げます。(ターゲティングパラメータ内で)できる限り広範囲のオーディエンスにリーチしたい場合は、このオプションを選びます。
エンゲージメントを伴うリーチ: このオプションでは、エンゲージメント率を維持しつつ、キャンペーンのリーチを最大限に広げます。
たぶん「エンゲージメントを伴うリーチ」のほうが露出を抑えるんでしょうけど、果たしてそれでエンゲージメント率を維持?できるかどうかは謎。
まとめ
2万円の勉強代はかかりましたけど、かなり仕組みが理解できたし、今後、機会があれば気軽に使えそうなので、Twitter広告が使いこなせたら便利だと思います。
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