Amazonビデオダイレクトのアカウント作成と動画投稿の注意点いろいろ

世間様ではAmazonビデオダイレクト(AVD)が登場して「ついにAmazonが動くか!YouTubeの対抗馬か!?」なんて騒がれてますけど、そんなことはありません。

手持ちの動画ファイルは腐るほどあるのでアカウントの作成から動画投稿まで一通りやってみました。個人がAmazonビデオダイレクト使うとどんなことになるのか参考にどうぞ。

※2016年5月にこの記事を書いた当時、あまりにも面倒で、ついに動画のアップまでたどり着けませんでした。

その後、数年経ってもAmazonビデオダイレクトで動画を見ているという声を聞くことはまったくないので、ほとんど利用されていないのは確実だと思います。オワコンです。

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アカウントの作成

すでに持っているAmazonのアカウントでも始めることはできますが、個人情報がどのように表示されるのかよくわからないので、普段使っているAmazonアカウントは使わずにAmazonビデオダイレクト専用に新しくアカウントを作成しました。

公式ヘルプにも新しいアカウントを作成するのは問題ないと記載があるので大丈夫です。

アカウントの作成
既存のAmazonアカウントをリンクするか、Amazonビデオ ダイレクト用に新しいアカウントを作成します。

引用:サポート – Amazonビデオ ダイレクト

また、新しくアカウントを作成する時にハマった落とし穴ですが

.com(米国)アカウントを作ったらダメです。

↓このようにプロフィールの入力でエラー箇所が無いのに次に進めなくなります。

Amazonビデオダイレクト登録できない

※追記:あとになってわかりましたが、たぶん.comアカウントの場合は半角英数字のみを使わないといけないと思います。

Amazonビデオダイレクトについて書かれているニュースやブログには

https://videodirect.amazon.com

↑このような.comのアメリカAmazonのリンクで紹介されているのを見かけますが.comページからアカウント作成すると.comアカウントが作られてしまいます。

ビデオダイレクトのアカウントを作成するには.co.jpの日本アカウントを作って.co.jpのビデオダイレクトページから作業を進めたほうがすんなり行きます。

↓公式ヘルプにもco.jpアカウントを持っている場合はco.jpにアクセスしてくださいと書かれています。

アカウントの作成
videodirect.amazon.comにアクセスしてください。amazon.co.jpのアカウントをお持ちの場合は、videodirect.amazon.co.jpにアクセスしてください。

引用:サポート – Amazonビデオ ダイレクト

.comも.co.jpも言語設定を日本語にするとまったく同じ見た目で気づきにくいので最終的にURLアドレスを見て判断したほうが良いかなと思います。

↑このページにアクセスするには公式ヘルプから下記の場所にある.co.jpページをクリックしてアクセスするのが確実。

videodirect.amazon.co.jpにアクセスしたら真ん中に大きく「無料のアカウントを作成する」というボタンがあるのでここからアカウントの作成をスタートします。

Amazon.co.jpのアカウントをまだ持っていない人またはビデオダイレクト用に新しくアカウントを作る人はAmazonアカウントの新規作成をします。

Amazonアカウント作成わからないという場合はAmazon.co.jp ヘルプ: アカウントの作成ページを参考にどうぞ。

Amazonアカウントの作成が終わったら次はビデオダイレクトのアカウントの作成をしていきます。

↓なが~いライセンス契約を読んで画面右下の同意するボタンをクリック。

続いてプロフィール・報酬支払口座・税務情報を入力していきます。

プロフィールと銀行口座の登録は簡単に終わりますが、税務情報の入力は結構時間がかかります。表示されてる時間の目安も10分と書かれているのでそのつもりで。

自分自身がこういう海外が絡む取引について詳しいわけではないのでとりあえず「米国人・米国在住ではない」という方向で入力していって書名はオンライン送信しました。

後でアカウントのページを見ると適切な「源泉徴収率:30%」と表示されているので、取り分はかなり減るのかもしれません。

Amazonビデオダイレクト源泉徴収率

どこから引かれるのか、どのタイミングで引かれるのかまではわかりません。米国籍持ってたら税金面で有利になったりするんでしょうか?もしかしたら源泉徴収30%というのはすごくもったいないことをしてる可能性もありそうです。

また、税務情報の住所を英語表記で書く必要があるのでJuDress | 住所→Address変換というサイトを使って変換してから入力しました。

日本語と住所を書く順番が逆なので英語での住所の書き方は知らない人も多いと思います。

動画アップロードの手順

Amazonビデオダイレクトのアカウント作成まで完了したら管理画面に入れるようになります。

タイトルの追加

「あなたのビデオ」タブで「タイトルの追加」ボタンを押して動画投稿をスタートします。

タイトルは後でも変更できるので適当でOKです。

YouTubeに動画投稿するのと比べたらビデオダイレクトは見慣れない設定がいろいろあります。

メザニンファイルのアップロード

メザニンファイル!?パッと見全然なんのことかわかりませんが投稿する動画ファイルのことです。

↓ビデオアセットタブの中にある「メザニンファイル」と書かれている近くの「参照」ボタンをクリックして動画ファイルを指定するとアップロードが始まります。

ただし動画のアップロード中は他の画面に移れないので説明文の編集などができません。アップロード中は別のことをやったほうが良いと思います。

※サポートメールに聞いてみましたが、複数ウィンドウでの作業は推奨していないとのことです。他のウィンドウでの作業が原因でアップロードが中断する場合もあるとの回答でした。ただしAmazon側が把握できてるかどうかわからないので実際に複数ウィンドウで作業しても大丈夫かどうか本当のところはわかりません。

キーアートの設定

Amazonで検索された時などに表示されるサムネイル画像を横長(16:9)と縦長(3:4)の2種類用意する必要があります。

このうち右の縦長の?マークを見ると「1080×1440」と書いてあるんですが、

実際には1080×1440の画像をアップロードするとエラーになってしまいます。

いろいろ試してみると1200×1600ならアップロードできるようです。

ここでつまずいている人も結構いたみたいなので気をつけてください。

※追記:コンテンツポリシーガイドラインによるとキーアートにタイトル名が含まれていないものが違反になるらしき箇所がありました。

顧客満足度が低い
顧客満足度の低いタイトルは認められません。 コンテンツの顧客満足度が低いかどうかを判断する権利はAmazonが留保します。

詳細:

音声とビデオの時間が合致しないソースファイルを含んだコンテンツ。
カバー画像にタイトル名が含まれていないコンテンツ。

引用:コンテンツポリシーガイドライン

ここを改善して公開済みにできたという人も居たので、公開できなかった人は修正してみたほうが良いかもしれません。

参考:【Amazon video direct】検索できました!Amazonプライムビデオで動画が掲載された理由は?

字幕ファイルが必須

ビデオダイレクトに投稿する動画には字幕ファイルというものが必要です。

字幕ファイル?と思ったのも無理はありません。YouTubeではそんなもの必要なかったんで。

字幕ファイルというのは拡張子がsrtのテキストファイルのことで、

↓このような字幕情報が書き込まれたテキストが入ってるファイルのことです。

1
00:00:00,000 –> 00:00:05,000
字幕の内容をテキストで記載

こういう字幕ファイルについて説明されてるサイトからsrtのファイルをダウンロードして中身を書き換えるのが簡単な方法かなと思います。

他にもフリーソフトなどいろいろあるようなので字幕ファイルを作る機会が多いなら「字幕ファイル 自作」などでググってみてください。

会話が無い動画の字幕はどうする?

字幕ファイルが必須と言ってもそもそも会話がまったく無い動画もあるはずです。ジャンルとしてもアンビエント(環境音楽)が用意されてるくらいなので。

そういう時はヘルプに以下のような記載がありました。

会話がない場合、字幕の要件はどうなりますか?
タイトルに会話が含まれない、または発話内容のない拡張シーンの場合、背景または前景のオーディオ要素について説明する字幕を加えてください。無音の拡張シーンの前は “「無音」” とします。

引用:サポート – Amazonビデオ ダイレクト

「拡張シーン」というのが具体的にどの部分かわかりませんけど会話が無い動画でも一応上記の字幕ファイルを作成してアップすればOKなのかなと思います。

収益化設定

Amazonビデオダイレクトはいろいろな方法で動画を収益化できます。まだどんな感じで広告が表示されるか、よくわかりませんけどね。

ビデオダイレクトのロイヤリティについては公式ヘルプがすごくわかりやすいので丸投げします。これ読んだら全部わかると思うので。

公式ヘルプ:ロイヤリティ情報 – Amazonビデオ ダイレクト

特徴的なのはプライム会員が視聴した「時間」に対する報酬が決まっていてアメリカに住んでいるプライム会員が見たら1時間あたり0.15ドル。それ以外の国のプライム会員がみたら1時間あたり0.06ドルというルールがあります。

↓プライム会員の再生時間に応じた報酬の一覧は以下の通り。1時間あたりの報酬です。

視聴者居住国 収益率(USD) 収益率(現地通貨)
米国 $0.15 該当なし
英国 $0.06 £0.04
ドイツ $0.06 €0.05
日本 $0.06 ¥6.50

その他にもAmazonビデオダイレクトの収益化には広告付きの動画(プライム会員以外でも見れる動画)の広告収入や動画の販売レンタルによる直接の収入なども選択することができます。

YouTubeの場合は動画前の広告をクリックしたり30秒以上視聴しないと広告収益が発生しなかったのでビデオダイレクトとは収益発生の仕組みや選べる手段にかなり違いがあります。

Amazonビデオダイレクトの場合は長時間視聴してもらったほうが収益も伸びやすい傾向があるので、YouTubeより長編の動画が増えやすい環境になるでしょうね。

ちなみに一つの動画につき年間50万時間までの報酬制限がありますが、個人の動画ならそんなに意識する必要は無いと思います。

計算してみるとアメリカのプライム会員が50万時間視聴したら報酬は75000ドル。日本のプライム会員が50万時間視聴したら報酬は約325万円になります。これが一つの動画の年間報酬の上限です。

動画の公開状態

すべての設定が完了して「公開」ボタンをクリックすると、動画のステータスが「公開中」になり、緑の半円のマークになります。

この状態になってから2週間経ってもまだ公開されなかったのでサポートに聞いてみたら「公開中」というのは問題なく公開に向けて作業が進んでいるという状態らしいです。

まだ始まったばかりだから時間がかかるだけかもしれませんが審査があるので最大で2週間ほどかかる可能性があるとのこと。長すぎ。

公開が完了すると「公開済み」というステータスになり、緑の半円からすべて塗りつぶされた円になるらしいです。

公開済みになるとAmazonビデオで自分の動画が検索対象になるので、まだ検索できないということは公開が完了していないということになります。

サポートメールについて

具体的にどう対処すれば良いのかわからないしGoogleで検索してもまったく情報が見当たらないので、公式ヘルプのお問い合わせページに掲載されているメールアドレス宛にメールで問い合わせしました。

5/11(水) 22:55送信のメールに5/15(日)2:12に返信が来ました。

そして残念ながら5点ほど質問した内容に対して一つも回答が無く「調査にはしばらく時間がかかる見込みです」という趣旨の内容で本文3行だけの短いメールが返ってきました。

そこから4日間、とくに後追いのメールは無く、

さすがに不明点についてどうにもわからなかったので
5/19(木)22:49に再度質問の送信メールに対して5/25(水)14:59に返信が来ました。が、やっぱり投稿に関する質問などには全く回答が無く「視聴可能になるまでに2週間かかることがあります。」という要件のみで質問には答えていませんでした。

そこから自分からはメールを送ってなかったんですが
5/27(金)11:59にビデオダイレクトからメールが来て、最初に送った5/11の質問に対して丁寧に返信がされていました。サービス開始当初はサポートメールが機能してなかったのかもしれません。だとしても分かる範囲のこともスルーして約2週間後の回答は遅すぎですけどね。

ちなみに日本Amazonのカスタマーサポートに問い合わせしても、Amazonビデオダイレクトについてはビデオダイレクトに直接問合せてくださいと案内されます。

日本のAmazonビデオのページでビデオダイレクト作品を検索する方法など、利用方法の範囲のことも全く答えてはくれません。

ビデオダイレクトの不明点いろいろ

自分がAmazonビデオダイレクトを利用するにあたって疑問に思った点などを抜粋して紹介します。

他のサイトに同じ動画を投稿できる?

例えばAmazonビデオダイレクトとYouTubeの両方にアップロードできるかってことですね。これは問題なくできます。ヘルプに以下の記載があります。

自分のビデオを他のサービスで公開することはできますか?
できます。Amazonビデオ ダイレクトは、Amazonビデオ限定で公開することを要求しません。

引用:サポート – Amazonビデオ ダイレクト

Amazonビデオダイレクトの利用には料金がかかる?

かかりません。動画の投稿や公開は無料で使えます。もし今後Amazonビデオ内で広告を出稿することができるようになったら当然別途広告料が必要になるでしょうけど。

ロイヤリティの支払いサイクル・最低支払額は?

収益の支払いサイクルは90日ごと。最低支払額は100ドルです。

公式ヘルプ:ロイヤリティ情報 – Amazonビデオ ダイレクト

Amazonビデオダイレクトで収益を得ようと思ったら例えば米国のプライム会員に視聴してもらっても666時間も必要です。

他のアフィリエイトなどと比べても最低支払金額のハードルが高めなので収益目的で始めようとしている人は覚悟しておいたほうが良いと思います。

というかそもそも収益目的で経験の少ない動画を始めるなんてありえないくらい非効率なのでやめといたほうが良いでしょうけどね。

外部サイトに誘導できる?リンク貼れる?

外部へのリンクを貼っても良いのか問い合わせしましたが、サポートメールの回答によると

Amazonビデオから外部のリンクに誘導するコンテンツは現在のところ許可しておりません。

とのことなのでURLを記載したり「本編を見るには●●で検索」など、他コンテンツへの誘導はNGっぽいです。

どのような作品がアップされるのか

主に収益化の面で短い動画が収益化しにくいのでYouTubeのようにクソ動画が増えにくいという仕組みは良いことだと思います。

動画を投稿するまでのステップがYouTubeに比べてハードルも高いのでちょっとは気合が入っていないと続けられないだろうし。

動画の画質(ビットレート)もヘルプのファイルフォーマットを見る限り推奨がHDで30Mbpsと高めです(YouTubeはHDの60fpsでも12Mbps推奨

収益化に関して再生時間を重視しているしプライムビデオはテレビで視聴されることが多いだろうから、Amazonとしてはしっかりした映像作品を期待しているんでしょうか。

プライムビデオのラインナップにYouTubeのちょっとスマホで撮ったような1分しかない動画が溢れかえるような状況にはしたくないでしょうね。

ということでAmazonビデオダイレクトに投稿される動画は以下の理由でそんなに増えないと思います。

  • 動画の投稿が難しい
  • YouTubeほどインフラが整っていない
  • 収益面で短い動画を大量に投稿するメリットが無い

逆に考えると投稿者が少ないから自分の作品が見られる可能性は高いかもしれません。ただしYouTubeと比べたら視聴者の数も圧倒的に少ないでしょうけど。

※追記:AmazonビデオのトップページにAmazonビデオダイレクトの作品一覧のリンクが設置されてました。

ビデオダイレクト作品を何個か見てみましたけど2分程度のお姉さんが出てくる動画とかYouTube無断転載とか風景のイメージビデオとか、中途半端な動画がたくさんあります。

さっきクソ動画は増えにくいんじゃないかと予想してましたけどやっぱりクソ動画ばっかりになりそうな予感がしてます。

ということは邪推ですけど、もしかしてAmazonビデオダイレクトはプライムビデオの作品数を水増しするための作戦なんじゃないか?と勘ぐってみたり・・・。

個人的には劇団スカッシュさんとかほんとの短編映画がプライムビデオに並んでたら魅力的なんだけどなぁ。

実際にビデオダイレクトに投稿しようとしている人のブログ

この記事を更新している2019/01/08現在、Amazonビデオダイレクトに投稿しようとした人のブログを参考としてリンクしておきます。

参考:Amazonビデオダイレクトに動画出品したら1日で審査が通った
実際に投稿が成功した例で、投稿者としてAmazonビデオダイレクトがどのようなサービス内容なのか、分かりやすくまとめられています。

ーーー

参考:【Amazon video direct】検索できました!Amazonプライムビデオで動画が掲載された理由は?
投稿に失敗した修正前と修正後のスクショまで丁寧に掲載されていて非常にわかりやすく書かれてます。自分自身のライブ映像をアップしている様子。日本国内のみ公開に設定しているので字幕ファイル関係のトラブルは少なかった模様。

ーーー

参考:アマゾン・ビデオ・ダイレクト(Amazon Video Direct(AVD))に楽曲を投稿したのでうろ覚えメモ – ミキリハッシャブログ
こちらは映像がサムネイルだけでオリジナルの楽曲を投稿していました。また、.co.jpアカウントじゃなくて.comアカウントを使っているとのこと。登録の時に半角英数字のみを使えば登録できるらしいです。

ーーー

参考:Amazon Video Direct 公開エラー | ハードディスクメンテナンス ブログ
いろいろやったけどダメだったという内容です。自分とエラー内容が似ているのでなんだか親近感がわきます(笑)

まとめ

Amazonビデオダイレクトについてまとめると以下の通り。

  • 投稿が非常に面倒
  • 投稿者が非常に少ない
  • 見ている視聴者の話を聞くことがまったくない

オワコンだと思います。

ーーー

関連:YouTube収益化の新基準をクリアするための分析|1,000人のハードルがやっぱり厳しい

関連:【YouTube】一つの動画で100万回到達|どうやって再生数を増やすか

関連:Fire TV Stickレビュー

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