格安SIMのひとつ、楽天モバイル の通信速度(昼12時~13時)に不満があったので、速い速いと評判だった【UQモバイル】 に乗り換えてみました。
↓以下、UQモバイルにして感じたメリット。
- 混雑するお昼(12時~13時)でも60Mbps以上の爆速
- ギガ消費なしの節約モードでYouTube(低画質)がずっと視聴できる
- 節約モードでもバースト転送(最初の一瞬だけ読み込みが速い)によってWebサイトのテキストがすぐ読み始められる
という感じで、通信環境が劇的に改善されました。
格安SIMは昼が遅いなどの共通点があるので、楽天モバイルに限らず、ほとんどの格安SIMからUQモバイルに乗り換えするメリットを知りたい人に参考になるんじゃないかと思います。
この記事が向いているは、格安SIMの経験者、もしくは3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)から格安SIMへ乗り換えを検討する、モチベーションが高い人向けです。
格安SIMの導入をゼロから説明はしていないので、初めて格安SIMについて知りたい人は、あとで紹介するサイトを読んでください。
もくじ
昼の通信速度比較
楽天モバイルの、というよりは、格安SIM全般に共通する不満として、お昼の時間帯がとにかく遅い、という問題があります。
参考:格安SIMの管理人の速度比較(リアルタイムで格安SIM35枚/ドコモ/WiMAX2+を自動計測)
↑こちらのリアルタイム計測を見るとわかりますが、ほとんどの格安SIMは12時~13時の時間帯に1Mbpsを下回ります。
今見た時点で格安SIMの中で速いのはUQモバイルとワイモバイルだけ。この2つが圧倒的。お昼の時間帯も遅くならない。
それ以外はどれも12~13時の間、かなり遅くなります。
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で、自分は楽天モバイルを使っていたんですが、お昼の時間帯はWebサイトを開くのでさえ10秒かかってまともに見れなかったことがよくありました。
知っておいたほうが良いポイントは、ほとんどの格安SIMはお昼に遅くなることが多い、ということです。
それ以外の混んでない時間帯ではどのSIMも速いので、比較する意味がありません。
格安SIMを選ぶ時は、遅くなったときの通信速度を重視するのがおすすめです。
格安SIMの種類
UQモバイルについて知っておくために少し説明しておきます。わかっている人は飛ばしてください。
通信速度を重視してSIMを選ぶ場合、おおまかに3種類の分類ができます。
- キャリア契約(ドコモ、au、ソフトバンク)
- サブブランド格安SIM(UQモバイル、ワイモバイル)
- その他格安SIM
UQモバイルは「サブブランド格安SIM」のポジションになります。
キャリア契約
いわゆる3大キャリア、ドコモ・au・ソフトバンクのこと。だいたいの人がする契約。
徐々に減っているけど、こちら2020年2月13日~2月20日の調査によると大手3キャリア合計は76.8%となり、まだまだ多数派。
通信速度は安定、値段は高い。
サブブランド格安SIM
じゃぁどの格安SIMを選ぶかですが、格安SIMの中でも2個だけ別格の通信速度のUQモバイルとワイモバイルがあります。
- UQモバイル → auのサブブランド。
- ワイモバイル → ソフトバンクのサブブランド。
この2つは大手キャリアのサブブランドという位置づけなので、通信速度が速く、安定しています。
値段はキャリアと比べたら安く、他の格安SIMより少しだけ高い場合もあり。
大手キャリアと同じくらいの通信速度を確保したいなら、このサブブランドを選ぶことになります。
というか、さっきの速度比較を見たら一目瞭然なので言うまでもないですね。
ちなみに後述しますがUQモバイルのほうがおすすめです。
電気屋やショッピングモールの携帯コーナーでよく見かけるワイモバイルは、シェアがかなり多いですが、通信速度制限や使い勝手の面でUQモバイルのほうが優れています。
ユーザーはサービスの質の違いで検討する人は少なく、認知度が高いかどうかがかなり影響するので、ワイモバイルを検討するなら、同時にUQモバイルも検討しましょう。
格安SIM
それ以外の格安SIM。数十社存在します。
お昼の時間帯で特にインターネットが遅く、夜の時間帯も遅めになることがあります。
「家族で使うならお得」とか、「速度が速くないけど動画やSNSがフリーで使える」とか、品質以外のメリットを重視するなら選択肢に入る場合もいるでしょう。
自分が使っていた楽天モバイルは楽天市場の買い物でポイントが余分につくとかがありました。
楽天モバイルを1年使った感想
さて、自分は格安SIMの「楽天モバイル」を1年間使っていました。
特に通信速度の不満について書いていきます。
もともとソフトバンクのキャリア契約をしていて、月8000円くらいかかっていたので、さすがに高いだろうと思って初めての格安SIMとして楽天モバイルを契約したのが2018年9月。
↓楽天モバイルにするとき思っていたこと。
- 楽天銀行・楽天カード持ってるから楽天経済圏をまとめてポイントのメリットが増える
- お昼が遅いのは妥協しよう
- 価格はどこも同じようなもの(音声付き3GB・税抜1600円前後)
- UQモバイルは(2018/9当時)iPhone 7でテザリングができるかよくわからなかった(動作確認済み端末になっていなかった?ような気がする)
このうちやっぱり②の「昼に遅くなる」のが、思っていたよりも遅く感じてガッカリでした。
とくにニュース・ブログなどのWebサイトを閲覧するときは次々とページを開くので、毎回ページを開くのに数秒かかってしまうとストレスを感じるようになってきます。
楽天モバイルを導入した2018年9月当時、12時台の通信速度計測では0.9Mbpsくらいでしたが、後で紹介する動画デモを見ると、実際はもっと遅くなっていた可能性が高そうです。
④のテザリングについては記憶が曖昧ですが、格安SIMの動作確認済み端末にまだiPhone 7が無かったような気がします。この時テザリングが確実にできるようなら最初からUQモバイルにしてたかも。
UQモバイルの通信速度
UQモバイルの通信速度についてはさっき何回か貼ったリンク先で見たほうが良いとは思いますが、一応自分でもUQモバイルの計測結果を載せておきます。
SIMカードを抜く直前の楽天モバイル(約3Mbps)と、翌日の同じ時間帯のUQモバイル(約72Mbps)の比較。圧倒的に違います。
最も気になる12時台のUQモバイル通信速度。2種類のアプリで計測。
- 12:22 → 63.74Mbps, 81.88Mbps
- 12:32 → 66.07Mbps, 89.11Mbps
- 12:46 → 59.51Mbps, 66.96Mbps
これもUQモバイルは計測する必要がないほど速い。
楽天モバイルがこの時間帯に1Mbpsを下回るのと比べると圧倒的な差です。
ただ、60Mbpsあっても体感速度は比例しません。
「本当に必要な通信速度の話」を見るとわかりますが、1Mbpsあればとりあえずそこそこ快適に使えます。
そのため、最大速度で比べるのではなく、遅い時の速度を比較することが大事です。
あとでも書きますが、UQモバイルとワイモバイル以外の格安SIMは、昼に1Mbpsを下回って快適ではなくなります。これが妥協できるかどうかで選ぶSIMが変わってきます。
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現在大手キャリア契約でスマホを使っている人は通信速度が速いのが当たり前の環境なので、お昼に1Mbps以下(あるいは瞬間的にもっと遅い速度)になると明らかに遅く感じます。
なので、12時台にネットを使う人は特に気をつけて格安SIMを選ぶようにしましょう。
自分はそのくらいでも妥協できるだろうと思って楽天モバイルを契約しましたが、明らかに遅くて、Webサイトを見るのを途中でやめることがよくありました。
UQモバイルと楽天モバイルの比較
お昼の時間帯のUQモバイルと楽天モバイルの比較として参考動画を貼り付けておきます。
↓お昼(12:20~)遅くなる時間帯。楽天モバイルはアプリのダウンロードがまともにできないのと、動画の後半でまともに使えないほど遅く(0.14Mbps)なってます(高速モードにも関わらず)。
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↓夜(18:30~)少し遅くなる時間帯。楽天モバイルは1Mbpsくらい。ただしアプリのダウンロードはまともにできない。
これを見れば分かる通り、自宅でインターネット契約をしていない人は、アプリのダウンロード速度を制限している格安SIMを選ばないよう注意が必要です。
UQモバイルの価格
もう2019年9月末で受付終了するのでなくなりますが、自分は以下のプランに申し込みしました。(10月からの新プランより若干安い。ただし縛りあり)
「データ高速+音声通話プラン」(2019年9月受付終了)
1,680円(税抜)/月
月間データ容量 3GBまで
速度制限・節約モードで200kbps
1年縛り(期限内の解除で9,500円)
ミス、というか公式に節約モードについて記述が無かったので気づけなかったことですが、「データ高速+音声通話プラン」は節約モードの上限が200kbpsになっています。
縛りと節約モードの速度のためか、料金は古いプランのほうが300円安くなっています。
通話は「20円/30秒」で高いですが、だいたいLINE使うから無料だし、固定電話にかけるときは楽天でんわアプリを使って半額にするので関係ありません。
何はともあれ、もう新しく契約できなくなるプランなので、これから新規契約しようとしている人は古いプランのことを考える必要はありません。
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↓こっちが2019年10月から始まった「スマホプラン」
「スマホプランS」(2019年10月開始)
1,980円(税抜)/月
月間データ容量 3GBまで
速度制限・節約モードで300kbps
縛りなし
縛りが無くなって節約モードが300kbpsなので自由度と速度が改善されて、価格が少し高くなった、という感じ。
でもUQモバイルのプラン内容は前より非常にわかりやすくなったので好印象です。
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※さらに2020年5月からはお得な大容量プランが始まりました。
「スマホプランR」(2020年5月開始)
2,980円(税抜)/月
月間データ容量 10GBまで
速度制限・節約モードで1Mbps
縛りなし
通信量を消費しない節約モードで1Mbpsも速度が出るので、外で動画を見る人なんかは非常に向いていると思います。
UQモバイルの節約モード
UQモバイルにはギガを消費しない「節約モード」というものがあり、(今回比較対象にしているプランSだと)最大300kbps(0.3Mbps)の低速通信で使い放題ができます。
UQモバイルのアプリでオンオフするだけで高速と低速を切り替えします。
またはアプリを起動しなくても、アイコンを0.5秒くらい長押しすると簡単に切り替えボタンを操作できたりします。
自分は残念ながら200kbpsになる古い「データ高速+音声通話プラン」ですが、実測すると、お昼12時台でも計測アプリで0.27~0.35Mbpsほど出たので、もしかしたら後述するバースト転送もあって少し高めの数値が出ているかもしれません。このときはYouTubeも最低画質なら止まらずに視聴できました。
これら節約モード200kbpsの性能を考慮すると、YouTube垂れ流しにしたい人は新しいスマホプランの節約モード300kbpsなら余裕があるんじゃないかと思います。
節約モードでYouTube視聴
自分は節約モードでも200kbpsのほうなので、新しい300kbpsの「スマホプラン」より遅いですが、YouTubeの視聴がどれだけできるのか試してみました。
少なくとも新しい「スマホプラン」ならこれよりも快適になるという目安になるはず。
↓以下、「データ高速+音声通話プラン」節約モード200kbpsで試した結果。
- 動画タップしてから再生開始するまで約20秒(10秒~40秒ほどのばらつきあり)
- 動画が止まらず見れるときは実測300kbpsくらいだった。(画質は自動的に144pから360pに調節される)
- 動画がブツブツ途切れたときは実測220kbpsくらいだった。
- 関連動画やコメント欄は通信速度が遅いためか、表示されない
このようになるため、節約モード300kbpsの「スマホプラン」なら(画質を落とせば)YouTubeが止まらずに見れるんじゃないかと思いました。
ただし高画質の再生はできないので、音だけ長時間聴くのに向いていると思います。
また、短い動画を次々と再生したくても、再生開始までバッファ処理に時間がかかるのであまり使い勝手が良くありません。動画一覧でサムネイル画像もなかなか表示されないので、見る動画を選ぶのにも時間がかかります。
なので、動画を探すときだけ高速モードにしておいて、再生開始したら節約モードに切り替えれば多少は快適になります。(でも毎回切り替えるのは面倒なので、やっぱり長時間の動画向き)
同じような使い方としてラジオ視聴にも向いているということになりますね。
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※節約モードで1Mbps使えるスマホプランRが始まったので、YouTubeまで使いたい人なら迷わずRを選んだほうが良いと思います。
節約モードでWebサイト閲覧
試しに自分のブログを閲覧してみましたが、節約モード200kbpsでも想像以上に快適でした。(現行のスマホプランだと節約モードが300Kbpsなので、もう少し快適になると思います)
どうやらUQモバイルは公表はしていないけど、バースト転送という、最初の一瞬だけ高速読み込みする機能があるらしく、Webサイトのテキストだけは素早く表示されてすぐに読めるようになります。
ファーストビューが見えるようになるまでの時間は、高速モードと違いを感じず、約1秒で読み始められます。(へたすると楽天モバイルの高速モードよりも快適です)
バースト転送の後は画像がなかなか表示されませんが、とりあえずテキストが読めるのはとてもありがたい。
※ただし、Webサイトによってはテキスト表示までにバースト転送が終わって時間がかかることもあると思います。
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バースト転送は最初の75KBだけ、150KBだけ、など、格安SIMによって転送量に違いがあるようですが、UQモバイルが何KB分をバースト転送するのかは公表されていないのでわかりません。
節約モードでWebサイトを見る時の注意点。
そもそも、テキストがすぐ読めても画像はなかなか読み込まれないし、Webサイトの通信量はそんなに大きくない(重めでも数MB)ので、よっぽどデータ容量がギリギリでもない限りは節約モードはおすすめな使い方ではありません。
月末に余裕がなくなってきたと思ったら切り替える、くらいがちょうどいいです。
UQモバイルのテザリング
1年前に格安SIMについて調べたときは、新しめのiPhoneはテザリングの動作確認対象外、だったか、なんか使えるかわからなかったので楽天モバイルにしたんですが、
UQモバイル公式のテザリング機能にリンクがある動作確認端末を見てみると、iPhone 11が発売されている現時点で、すべてのiPhoneがテザリングに対応していたので、たぶんある程度最新の機種に対応しているんじゃないでしょうか。
一応UQモバイルを検討している人は、自分で動作確認端末を見てください。
UQモバイルとワイモバイルの比較
UQモバイルと同じくダントツの通信速度のワイモバイルですが、使い勝手に違いがあるので、あまりおすすめできません。
↓以下、2社の料金プランページ。
参考:UQモバイル
参考:ワイモバイル
上記2つを比べてみると、
- 速度制限時の速度がだいぶ違う(ワイモバ 128kbps・UQ 300kbps)しかもワイモバの実測はもっと遅い)
- ワイモバイルは高速・低速の切り替えが任意にできない(UQは節約モードあり)
- ワイモバイルはデータ繰り越しが無い
- ワイモバイルは無料通話オプションが強制的に付属(月700円相当)するので、必要ない人には無駄
- ワイモバイルはその他割引プランの適用条件や期間を計算するのが面倒
とくに大きな違いは、「繰り越しできない」「速度制限された時の体感速度が遅い」ことで、ワイモバでギガを使い切ると、まともに使えない様子がよくわかります。
まともに使えないほど遅くなると、割高なデータチャージ(500MB・500円)をするかどうか迷うことになるので、安心感が違います。
その点、UQモバイルは「速度制限でもそこそこ使える」「任意に速度切り替え可能」「データ繰越可能」という点で、実際は使い勝手に大きな違いが出てきます。
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プランについてもワイモバイルのほうがわかりにくくなっていて、「おうち割」のページを見ても、「毎月のスマホ代が4000円引き」というデカデカとした見出しの下に小さな文字で「家族4人がプランLを申し込みの場合」とか、割引額を大きく見せようとする書き方ばかりなので、計算しにくいだけで邪魔。そもそもおうち割と併用できない家族割でも2回線目以降500円引きになるので、おうち割の割引メリットはそんなに大きくありません。
割引の適用条件にうまくマッチする人ならワイモバイルにしても良いかもしれませんが、基本的な料金・柔軟性・データ容量などはUQモバイルのほうが優秀です。
それにしてもスマホの契約って「結局、月いくらかかるの?」というのがわかりにくいのが当たり前ですが、UQモバイルは非常にわかりやすくなっています。
なぜ他の格安SIMを選ばないのか
サブブランド格安SIMのUQモバイルを選んだ理由ですが、サブブランド以外の格安SIMは途中でサービス品質が落ちることがあるからです。
格安SIMは利用者が少ないうちは速くても、だんだん遅くなることがたまにあります。
そんな時、もし1年縛り・2年縛りで契約してたら解約手数料を払ってでも乗り換えるのか迷うことになるので、そのリスクが限りなく低い、サブブランドのUQモバイルにしました。
UQモバイルは母体がKDDIなので、品質が落ちる可能性は限りなく低いだろうと見られています。
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また、先ほど貼り付けた動画の比較のように、楽天モバイルは高速モードでもアプリのダウンロード速度を制限するなど、格安SIMは見えない部分で速度を落としていることがあるのも理由のひとつです。(それを全部調べて速い格安SIMを探すのは大変だし、途中で遅くなる可能性もあります)
そういうリスクを考えると、数百円の価格差であればUQモバイルで良いじゃん、という感じですね。
格安SIMに乗り換えする手順
具体的な乗り換え手順を説明したらすごく長くなってしまうので、丸投げします。
参考:格安SIMの管理人の徹底比較「格安SIMとスマホ比較」
たびたび参照している上記サイトの
「大手キャリアから格安SIMへのMNP」
「他の格安SIMへ乗り換えて、お得にMNP/機種変/SIMサイズ変更」
あたりを見れば大丈夫でしょう。
とくに大手キャリアから乗り換える人は初めてのことだらけなので、全部理解するのはなかなか大変かもしれません。
余談ですけど、格安SIMはアフィリエイトだらけで信頼性の高いサイトがわからないって人には上記サイトおすすめです。
管理人さんのTwitterも最新情報のチェックに良い。
まとめ
現在大手キャリアを使っている人は、格安SIMへの乗り換えはなかなか心理的なハードル含めて大変かもしれませんが、節約のモチベーションが高い人はぜひ頑張ってみてください。
「自分の使い方にピッタリの電話プラン」と「データ容量」にすれば、ほとんどの人が安くできると思います。
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