ローマ字テーブルをカスタマイズして爆速タイピングにするアイデアいろいろ

タイピングを速くする方法としては、

  • 最適化
  • 音ゲーや楽器を練習する
  • キーボードを変える
  • 単語登録を駆使する
  • 漢字変換の仕組みを熟知する(同音異義語を打ち分ける)

などの方法がありますが、ローマ字テーブルのカスタマイズをして、ローマ字入力を拡張するアイデア例を紹介していきます。

ただし、このカスタマイズはタイピングゲームには反映されないので、競技タイパー向きではありません。

また、IMEをいじってはいけないワープロ部の大会でもつかえません。

さらにはタイピングの最適化と似たような、運指を変える労力がかかるため、初心者向きではありません。

それらを考慮すると、漢字変換ありの実用入力を突き詰めたい人向けのテクニックとなります。

幸い、ローマ字テーブルのカスタマイズはソフトウェアのインストールではなく、もともと入っているIMEの設定を変更するだけなので、職場で禁止されるリスクも低めです。

つまり、

  • 仕事で文章を入力することが多い
  • ローマ字入力以外の配列を導入するのは難しい職場

両方に当てはまる人でしょう。

ーーー

さて、多くの人が利用しているローマ字入力には以下のデメリットがあります。

  • 左手小指を酷使する(12~13%)
  • 打鍵数が多い(1かな1.7打鍵)

これが、ローマ字テーブルのカスタマイズをすることによって、既存のローマ字入力はそのまま使えて、この弱点を軽減できます。

まず、既存のローマ字入力の「あまり使われていないキー」「小指がきついキー」「運指が悪くなるキー」を図解するとこのようになります。

↓これらを解決するためのカスタマイズをざっくり図解すると、このようになります。

  • vを「ざ」行に
  • xを「ぱ」行に
  • ~yiを「~ょう」に
  • ciを「き」に変更
  • ~l を「~ou」に

細かいメリットは以下のとおり。

  • 打鍵数が減る
  • 同指連続打鍵が減る(特にza
  • 小指の負担(zp)が減る
  • 片手3打以上の連打数が減る
  • アルファベット混じりの単語登録にほとんど影響が無い
  • 職場のパソコンでも使える
  • 共用パソコンで全く迷惑がかからないカスタマイズもできる
  • ローマ字テーブルに空きが多いのでカスタマイズの可能性が広い

このページでは、ローマ字テーブル設定方法の基本から、具体的なカスタマイズを「なぜそうするのか」という解説とともに紹介していきます。

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ローマ字テーブルのカスタマイズとは

まずローマ字テーブルの設定方法について説明しておきます。

普通の人は「ローマ字テーブル」というものに馴染みがないと思いますが、

ka →「か」

という、どのキーがどの文字になるのか、ルールを定義したものです。

たとえばGoogle日本語入力のローマ字テーブルを見てみると、このようにあらかじめローマ字入力の定義がたくさん入っています。

Google日本語入力で話題になることがある、

  • zh 「←」
  • zj 「↓」
  • zk 「↑」
  • zl 「→」

なんてカスタマイズも、ローマ字テーブルに最初から入っています。

そして、このローマ字テーブルは自分で書き換え・追加・削除することができるので、アイデア次第でとんでもない効率化ができます。

とは言え、たとえば

oh →「おはようございます」

にしたら最強!と思っても、o の時点で「お」が確定されなくなって、他の部分に影響が出てしまう、なんてこともあるので、

  • 日本語の子音と母音
  • 「てぃ」thiなどの特殊なつづり

などを把握していないと、思うように設定できないこともあり、扱いには注意が必要です。

ローマ字テーブルの設定方法

日本語を入力するためのIME(Input Method Editor)(インプット・メソッド・エディタ)には、代表的なものとして

などがありますが、Google日本語入力の設定方法を図解していきます。他のIMEでもだいたい同じような手順になります。

まずは画面のどこかにある言語バーのスパナをクリックして「プロパティ」をクリック。

そしてローマ字テーブルの「編集」をクリックします。

そしたら、「どのキーを打つとどの文字が出力されるのか」という一覧が表示されます。

既存のルールを変更する場合は該当部分をダブルクリック。

新規追加や削除をする場合は「編集」ボタンから操作します。

これで基本的なローマ字テーブルのカスタマイズはできるようになりました。

ーーー

このページでは、oh →「おはようございます」みたいな豪快な方法は使わず、普通のつづりの範囲でローマ字テーブルをカスタマイズしていく例を紹介していきます。

ローマ字テーブルのカスタマイズ例

ここから説明するカスタマイズすべてに共通することですが、ほとんど元のローマ字テーブルは残したまま、新しいカスタマイズを追加していきます。

新しく覚える負担は少なめで、もし忘れたとしても影響が無い、というのがこのカスタマイズの特徴です。

※「ざ」だったら、元の za は残しておいて、va を新たに追加します。こうしておくと、他の人がパソコンを使っても迷惑がかかる可能性がほとんど無くなります。

ーーー

↓細かい説明に入る前に、もう一度図解。

「ざ」va

ローマ字入力で明らかに打ちにくい「ざ」za を、元の設定は残したまま、「ざ」va を追加します。

これにより、運指の改善と小指連打を回避します。

たとえば、以下のような単語の打ちやすさが改善されます。

  • 洗剤、現在、人材、材料、存在、素材、財務、財産、ザブザブ、残念、残暑、雑魚、無残、登山、さざ波、サザンカ、座談会、火山、まざまざと、~ございます、ふざける、いざこざ、ねんざ、前座、あざ、きざ、ひざ、レーザー、クレンザー、目覚め、ユーザー、マザー、ブラウザ、モザイク、

最適化の記事zを薬指で打つ方法も紹介しましたが、それよりもさらに打ちやすくなることが体感できるんじゃないかと思います。

ーーー

また、「ざ」ほどじゃないですが、「ず」vu、「ぞ」vo も、以下のような単語が打ちやすくなります。

  • まず、まずまず、ひとまず、つまずく、ずかずか、すかさず、さずける、あずける、うなずく、まずい、貧しい、恥ずかしい、ジャズ、数、わずかに、バズる、パズル、はずみ、
  • 数える、家族、さぞ、さぞかし、なぞる、魔族、~だぞ、

とくに、za や az のような「小指連続を回避できる」のが一番のメリットです。

ーーー

「じ」はもともとjiが打ちやすいのでviを追加してもあまり使いません。

「ぜ」はve自体がそんなに打ちやすい運指にならないし、~aveのような運指だと左手が3打鍵になってどうしても減速してしまうので、結局~azeとの差があまり無く、恩恵はそこまで大きくなりませんでした。これは個人差があるでしょう。

この中ではダントツで「ざ」va が使いやすく、実用でも定着したのでおすすめのカスタマイズです。

ヴ行を他のキーに移動する

さっきの「ざ行」をvにするカスタマイズによって、

「ヴァ」va、「ヴィ」vi、「ヴ」vu、「ヴェ」ve、「ヴォ」vo

が打てなくなるので、他のキーで「ヴ行」が打てるようにしておかないといけません。

なので、適当ですが「ヴ」wu に割り当てて一時しのぎします。

wuはもともと「う」なので、変更しても影響はありません。

「ヴ」wuだけ定義できれば、

  • ヴァwula
  • ヴィwuli
  • ヴェwule
  • ヴォwulo

も問題なく入力でき、運指もそんなに悪くありません。

もしヴァ ヴィ ヴ ヴェ ヴォ を2打で使いたければ、qa qi qu qe qoを使うのもひとつの方法です。もともとの クァ クィ ク クェ クォ とどちらが重要か考えて決めてください。

「き」ci

ほとんどの人は疑問に思ってないだろうけど、「き」kiは、kがホームポジションにあるにも関わらず、同指連続打鍵なので一定以上速く打つことが難しく、しかも日本語の文章ではuonと前後で絡むことが多いので、指がもつれやすくてミスしやすいキーになっています。

なので、もともと ca ci cu ce co「かくせこ」となっている、
ci「し」を、 ci「き」に変更します。

「き」ki の同指連続打鍵を避ける最適化についても書きましたが、単語によって人差し指か薬指どちらを使うのか判断が難しいため、最適化は気軽に習得できるテクニックではありませんでした。

※だからといって「き」ciも瞬時に判断するのは難しいですけど。

↓「き」ciで打ちやすくなるワードの例

雪、勇気、好き、ほうき、たぬき、さぬき、たすき、あずき、みかづき、ぞうきん、浮き輪、武器、茎、向き、抜き、月、はぐき、すき焼き、ケーキ、沖縄、領域、生きる、いきいき、~おきます、のんき、キンキン、金属、乱気流、短気は損気、大吉、満期、ハスキー、スキップ、マスキング、ゴールキーパー、

ーーー

ちなみにローマ字入力はもともと「かくこ」を ca cu co で打つことが可能ですが、本来のローマ字表記のルールによってciは「し」になっています。

使い勝手を考えるとciは「き」のほうが活用の幅が広がるんですけどね。

「~ょう」~yi

小さい「ゃゅょ」の中でもよく使われるのは「しょう」syou などの「~ょう」ですが、実はこの ~you はuが人差し指以外で打ちにくく、次の打鍵がhnjmの場合に人差し指連続打鍵になり、地味に疲れが蓄積しやすく、一定以上速くできない打鍵パターンです。

↓最適化の記事から引用。uを中指にするメリットを書いています。

す。

uを中指で打つ最適化。

最適化のテクニックによって ~you の u を中指にすれば同指連続を避けることができますが、無理な指の形で3連打以上することになるので結構難しく、気軽におすすめできる方法ではありません。

そこで、~you の部分を ~yiと定義することによって、最後の打鍵が中指になるので、同指連続打鍵をほとんど回避することができて、さらに打鍵数も1打減らせます。

ーーー

ローマ字テーブルを設定するときの注意点としては、kyiなどはもともと「きぃ」のように既存のものがあるので、出力側を「きょう」のように書き換えます。

  • kyi「きぃ」→「きょう」
  • syi「しぃ」→「しょう」
  • tyi「ちぃ」→「ちょう」
  • ・・・以下同様にすべての行で

※もともとの「きぃ」「しぃ」「ちぃ」などは日本語の文章で使う機会はほぼなく、kiliのように入力しても代用できるので、無くなっても大丈夫だと思います。

↓打ちやすくなる単語の例

象徴、少量、商業、商標、帳票、……他たくさん

※とくに速く打てそうな例を上げましたが、「~ょう」は頻度がかなり多いのでいくらでもあります。

ーーー

あと、yを左手で打つ最適化ができれば、nyihyimyikyiが、さらに打ちやすくなります。

「っ」;

普通なら「あった」atta のように子音の連打によって「っ」を打つものを、; 単打で「っ」にすることによって、「あった」a;ta のように運指を良くして高速化します。

日本語の文章でも頻度が高めの「~った」「~って」で特に効果が高く、もともと左手3連打で同キー連打になるので高速化できない運指を、左右に分散して同手・同指連続も解消できるので、なかなか優れたテーブル変更となっています。

↓打ちやすくなる単語の例

あった、あって、だった、だって、わった、わって、なった、なって、まった、まって、はった、はって、やった、やって、かった、かって、うった、うって、あさって、たった、設定、ゲット、

ただし、~i;te ~o;te はちょっと難しくなるので、全部統一すると逆に難しくなる単語もあるかもしれません。

とは言え、このテーブル変更は普通の日本語入力とはバッティングしないので、導入してもそんなにデメリットは無いと思います。

「~ou」~l

これはアルファベットで書くとわかりにくいですが、たとえば、

「こう」kou を kl のように、L に ou の役割を持たせるということです。

  • kl「こう」
  • sl「そう」
  • tl「とう」
  • ・・・

これも「しょう」syi と同じような理由で、ou の u が人差し指になるのを回避できるので、同指連続打鍵を減らして、打鍵数を1打少なくすることができます。

  • 高校、走行、工場、道場、相乗効果、想像、総合、情報、方法、堂々、とうとう、高層、構造、高等、効能、後方、行動、労働、もうろう、のうのうと、そうそうたる、同窓会、光合成、合同、……他たくさん

前述の「~ょう」~yi も合わせたら高速入力できる可能性がさらに広がります。

  • 農業、共同、競争、消耗、症状、消防、商法、消灯、投了、同僚、称号、送料、増量、同業、衝動、状況、……他たくさん

「パ行」x

日本語の文章でパ行は使用頻度が少ないとはいえ、pが小指担当で、さらに「ピュ」pyu、「ピョ」pyoの打ちにくさはひどいもんです。

なので、x をパ行として使い、「ピ・プ・ポ・ピュ・ピョ」を打ちやすくします。

直前の打鍵がuionのときはxでパ行のほうが打ちやすいことが多いので、カタカナを入力する機会が多い人は練習してみると良いかもしれません。

↓例
タイピング、ポピュラー、ポイント、コピー、スピード、ショッピング、ポンプ、コンピュータ、レシピ、ピーク、ピッチ、しっぽ、ポムポムプリン、ぴょんぴょん、ポキポキ、ポプテピピック、ポンキッキ、ポップ、ピンポン、ピューレ、ピョンヤン、ジッポ、

ただし、もともとの「ぁ」xaなどの小さい文字が入力できなくなるので、「ぁ」laのほうを使います。xaで習うことがけっこう多いみたいですが、運指はlaのほうが良いので、知らなかった人は変えてみたらどうでしょうか。

ただし、xaを使う人が一定数いることを考慮すると、共用PCでこの変更はおすすめしません。

「わ」la

ちょっと番外編のようになるので最後に紹介しますが、Lの使いみちとして他の方法を取り上げておきます。

互換性が低くなるので、そこまでおすすめではありません。

ローマ字入力では、さ行・ら行・わ行が絡む「あ・え・さ・せ・ら・れ・わ・うぇ」が連続するワードで、左手がもつれやすい運指になります。

それを回避するため、例えば、「わ」LA に割り当てるカスタマイズをします。

※ら行・さ行でもいいかもしれません。要するに、左手のごちゃごちゃした運指を右手に肩代わりさせる、というコンセプトで、そういう意味では「さ」を割り当ててもいいかもしれません。

↓「わ」LA によって入力しやすくなる単語の一例。
わざわざ、ざわざわ、我々、我ら、割れる、割れた、割れ物、触る、触った、騒がしい、騒ぐ、笑う、泡、わらわら、早稲田、世話、話題、

ーーー

ただし、「わ」LA にすると、もともとの「ぁ」を xa で入力するか、他の割り当てを考えないといけないので、前述のカスタマイズとの共存は難しくなります。

使いこなせれば速くなるとは思いますが、実際のところ、定着させるのは難しいと思うので、従来の互換性を重視するならおすすめしません。

2打目にしても影響が無いキー

「~ou」~lでも紹介したように、2打目に指定するキーは、ほぼ影響なく使えるのがLXQ、そしてのような右側にあるキーくらいしかありません。

これはnが影響していて、「な行」と「ん」という2つの役割があるため、n~という組み合わせが発生しないキーじゃないと使えません。

orenji、dandan、zenzen、のように、日本語には n~ の組み合わせがいくらでもあるので、ほとんどの子音は2打目として適していません。

そう考えると、以下のような理由でLXQは影響が少なめで2打目として利用することができます。

  • 「んぁ」nlanxaという文字列は普通の文章では出てこないので使える
  • 「ンクォ」nqoなどは「グリーンクォーツ」があったが、たぶん普通の文章ではほとんど出てこない
  • 「ん;」n;は日本語の文章ではまず出てこない

このうち、運指や指の筋力を考慮すると、Lが一番使いやすいんじゃないかと思います。(そのため代表例として~ouのカスタマイズを紹介しました)

XQは、小指だったり押さえにくい場所だったりするので、指がよく動く人向けです。

トリガーキーとして;を使う

は単打・1打目・2打目としても自由に使えて、日本語の文章だとaiueoの後に打鍵するので同指連続打鍵にならず、応用範囲が非常に広いキーになっています。

をトリガーキーのような感覚で1打目にして、記号や定型文の入力に使うと直感性も高くて個人的におすすめ。

さらに運指のことを考えると、2打目は左手か、右人差し指くらいのほうが打ちやすくなります。

※ただし単打で「っ」を導入している場合は影響が出る可能性が高いので気をつける必要があります。

「~」^

この見出しを見てもなんのこっちゃわからんと思いますが、キーボード上では、ひらがなの「へ」の位置。

本来はShiftと一緒に打鍵して「」になるものを、単打で打てるようにします。

この位置の単打はもともと(キャレット)と言われるもので、たぶんほとんどの人は日本語の中で使うことはありません。乗算・正規表現とかで使うことがあります。

だったらせっかくの単打を他の文字にしたほうがいいよね?という流れです。

「~」だったら伸ばし棒、数字の~以上、~から、など、日本語の文章中でも使う可能性があります。

もちろん設定するキーは自由なので、自分が入力したい文字を決めてください。ただ、ホームポジションから距離が遠くてブラインドタッチは難しいので、使用頻度が高い文字はおすすめしません。

※もし本来のキャレットを入力したい場合は、単打で打ったあとにF9やF10で英数字変換すれば入力できます。

その他のカスタマイズ

ここまでは「キーの組み合わせ → かな文字」という出力になるカスタマイズを紹介しましたが、ここからは少し特殊な出力をするカスタマイズを紹介します。

ローマ字入力のカスタマイズは自由度が高いということがわかると、自分なりの応用もできると思います。

ただし、長い文字列を出力するなら単語登録のほうが使い勝手が良いこともあるので、あまりローマ字テーブルにこだわりすぎないように気をつけてください。

記号

ローマ字テーブルは、ひらがな以外の、数字・漢字・記号など、入力できる文字ならたいてい出力側に設定することができます。

通常はShiftを押さえながら打つ必要がある記号を楽に打つことができます。

↓ちなみに使用するアルファベットは、単語登録につかう文字などによって個人差があると思うので、この左側はあまり参考にしないでください。

  • jl 「
  • lj 」
  • j; (
  • ;j )

人によってはjkのほうが楽だろうし、左右1打ずつのほうが楽だと思う人もいるでしょう。子音→子音の組み合わせで他の部分に影響が無いなら自由です。

ただ、ちゃぶ台をひっくり返すようですが、ローマ字テーブルだと同指連続打鍵の可能性が残ってしまうことが多く、快適ではないこともあります。

なので、実は記号なら単語登録でアルファベットを変換したほうが、最後がスペースになって同指連続を避けて快適になることが多いので、記号は単語登録を使うことが多いのが実際のところです。

↓いったん話がそれますが、こういう単語登録を使っています。

  • j → 「
  • k → 」
  • っj → (
  • っk → )
  • っっj → 【
  • っっk → 】
  • っっっj → 『
  • っっっk → 』
  • ※カッコ類は人によって使用頻度が違うだろうから、連打の回数を変更したり、他の単語登録を考えて。
  • h → ?
  • y → !
  • m → ●
  • b → ・(中黒)
  • っb → ……(三点リーダー×2)
  • t → &
  • r → ×
  • d → ◯
  • っd → ◎
  • s → ★
  • っs → ☆
  • q → “(ダブルクォーテーション)
  • c → 「→」
  • っc → 「←」
  • x → 「↓」
  • っx → 「↑」
  • f → 「⇒」
  • ※矢印はまぎらわしいのでカッコをつけました。
  • z → ※
  • v → いろいろな顔文字(゚Д゚;)

自分は他の単語登録として使っていますが、上記の他にも P G L が単キーの単語登録として使えますね。

?は「はてな」の頭文字でhとか、意味を持たせているものもありますが、ほとんどは空いている子音に割り当てているだけなので自由です。使用頻度によって押しやすい場所に割り当てればいいと思います。

どうせ文章中で記号の前後は文節が切れるので、単語登録でもほとんど影響はありません。細かいことを言えば、閉じカッコはローマ字テーブルのほうが使いやすいことがあるくらいです。

ーーー

あとは、たとえば丸付き数字など、変換は面倒で、単語登録を使うこともできるけど、さらに打鍵数を減らせるような定義とかが打ちやすくなります。

  • m1 ①
  • m2 ②
  • m3 ③

あんまりテーブルを増やしすぎると単語登録に影響が出たり、他の場面で思わぬ文章になったりするので、自分なりに考えてみましょう。人それぞれ、よく使う記号も違うはずです。

漢直(漢字直接入力)

ローマ字入力は、「子音→子音」の順番ならテーブルに大量の空きがあるので、漢字を変換せずに直接入力していく、という芸当も、やろうと思えばできます。

↓実際に1~2文字の漢字を割り当てるアイデア例。

参考:ローマ字入力、AZIKや行段系配列に少しだけ漢直を足す実例 – 川は渡るため、壁は越えるため

これを見れば分かるとおり、ローマ字入力には2キーの組み合わせにまだまだ空きがたくさんあります。さらに3キーの組み合わせも使うならパターンが爆発的に増えます。(記憶も大変になりますけど)

※ただし、定義の文字列によっては単語登録に影響がでるので、単語登録を多用している人は注意が必要です。

定型文

一応ですが、かなり長い定型文でもローマ字テーブルに追加すれば好きなように設定できます。

  • js「◯◯県◯◯市◯◯……」

みたいなこともできます。

ただ、個人的には長い定型文はローマ字テーブルだと編集がやりにくいので、単語登録のほうがマシです。

さらに長い定型文を多く扱うなら、「スニペットツール」「クリップボード履歴ツール」を検討したほうが良いでしょう。

AZIK

ローマ字入力を拡張する方法としてはAZIKという手法がすでに考えられているので紹介しておきます。

キーの組み合わせが多くて覚えるのは大変ですが、もっと多くのアイデアを見たい、もっと打鍵数を減らしたい、という人はチェックしてみてください。

ただしAZIKには、以下のデメリットがあります。

  • 共用PCでは影響が出る
  • アルファベットを利用した単語登録に影響が出る
  • 小指の負担が増えるカスタマイズがある
  • なめらかに入力できるようになるまでは記憶負担が大きい
  • QWERTYと混同する可能性あり(個人差あり)

実用で効果が出るまでには、それなりに苦労するし、習得後に共用環境で違和感を感じる可能性が高くなります。

ーーー

他に見つけた、ローマ字テーブルカスタマイズによる独自の工夫をしているページをリンクしておきます。

まとめ

以上、ローマ字テーブルをカスタマイズしてキーボード入力を効率化する方法について紹介しました。

このページで解説したカスタマイズの特徴をもう一度書いておきます。

  • 打鍵数が減る
  • 同指連続打鍵が減る(特に z ⇔ a)
  • 小指の負担(Z・P)が減る
  • 片手3打以上の連打数が減る
  • アルファベット混じりの単語登録にほとんど影響が無い
  • 職場のパソコンでも使える
  • 共用パソコンで迷惑がかからないカスタマイズもできる
  • ローマ字テーブルに空きが多いのでカスタマイズの可能性が広い

また、AZIKなど、既存のローマ字テーブルカスタマイズと比べた場合、打鍵数はそんなに減りませんが、記憶負担が少ない、同指連続打鍵が減るので運指が良くなる、共用PCでも影響がほとんどない、というのが相対的に優れている点なので、用途に合うようであれば導入を検討してみてください。

それに、ローマ字テーブルのカスタマイズに正解はなく、自分の工夫次第でどうにでもなるので、ぜひ自分でもアイデアを練ってみてください。

ローマ字テーブルのカスタマイズが面白いと思った人は、キーボードの割り当てを変更したり、単語登録を工夫する方法も相性が良いはずなので試行錯誤をおすすめします。

ーーー

関連:ブラインドタッチ練習のコツと上達方法

関連:タイピングの最適化と練習方法

関連:親指シフトとは|練習・キーボード・断念した理由・普及しない理由・その他の配列など

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『ローマ字テーブルをカスタマイズして爆速タイピングにするアイデアいろいろ』へのコメント

  1. 名前:めんめんつ 投稿日:2020/02/14(金) 16:36:00 ID:56e88cb45 返信

    共用PCでも影響がないというのはユニークで魅力的ですね。

    ただタイパー向けではないと冒頭に書いてありますがこういうのこそタイピングゲーム向けのカスタマイズではないでしょうか。
    実用でも使えたら強そうですが「創作文でタイピングに頭使ってられない」「そもそもそんなに速度要らない」「学習コストに対して効率化は微々たるもの」と言う人が多そうです。実用で使うにしても裏でかなり練習を積みたいのでやはりタイピングゲームで使えたらいいです。

    タイピングゲームでも使えるようにDvorakJやかえうち等で実装し、タイプウェル等での検証とかどうでしょうかね。。(書いてたらなんか私がやりたくなってきました)

    • 名前:パソ活 投稿日:2020/02/14(金) 20:45:28 ID:26c11f9b5 返信

      「タイパー向けではない」というのは、競技として競う場合を想定していて、たとえば以下のような例で、

      ・RTCで使えない
      ・tomoemonさんのAZIKがタイプウェルランキングでAZという扱いになっている

      これらが同じモノサシで比較される体制になっていればタイパーとしての活動に支障がありませんが、発揮できる場所が少なくなるというのであれば「タイパー向けではない」かなぁ、という感じです。

      こんなレベルの高い話ではなく、タイピングゲームの記録を自己申告する程度であれば別にいいんでしょうけどね。

      ーーー
      Dvorakやかえうちの使用は、自分の想定読者とは層が違うので、自分自身も食指が動かないんですよねぇ。

      もちろん使えば確実に効率化できると分かっていても、それを使おうとする人が激減するので。

      あと、そういう傾向の人はほっといても自分で情報収集するので、そんなに解説もしなくていいと思う部分もあります。

  2. 名前:めんめんつ 投稿日:2020/02/14(金) 20:53:03 ID:fa3eba8bd 返信

    お返事ありがとうございます。
    納得しました。確かに配列変える事はゲーム上ではチート扱いされてもおかしくないですもんね。下手にDvorakJの解説とかできないのも何となくわかりました。

    お遊び程度かもしれませんが触ってみたいので、私個人がかえうちを使ってタイプウェルで検証して発信してもよいでしょうか?

    • 名前:パソ活 投稿日:2020/02/14(金) 21:01:33 ID:26c11f9b5 返信

      お遊び程度かもしれませんが触ってみたいので、私個人がかえうちを使ってタイプウェルで検証して発信してもよいでしょうか?

      もちろんです。許可取らなくても勝手にやってもらってかまいませんw。

      むしろタイムを狙うのであれば、この記事以上のカスタマイズを自分で編み出してもいいんじゃないでしょうか。

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