先日購入したゲーミングマウス ELECOM「M-DUX31BK」レビューの後日談。
機能的には満足なんだけど、リフトオフディスタンスが長いのが気になったので、短く調整した方法を書いておきます。
ゲーミングマウスでリフトオフディスタンスに悩んでいる人は参考にしてみてください。
特にfpsゲーマーやつまみ持ちでマウスを使う人なら、ちょっと調整するだけで使い勝手がかなり上がりますよっと。
もくじ
リフトオフディスタンスとは
マウスのリフトオフディスタンス(Lift-off Distance, LoD)というのは、マウスを持ち上げた時にセンサーが届かなくなる距離のこと。
この距離が長いとマウスパッドから離れてもマウスカーソルが動いて操作性が悪くなります。
「長い」ってのがわかりにくいですけど、
リフトオフディスタンスが長いとマウスが使いにくい
ってことだけ覚えればOKです。
※リフトオブディスタンスと言い間違えることがありますが「オブ」じゃなくて「オフ」です。
リフトオフディスタンスが長いと使いにくい
リフトオフディスタンスが長い(高い)と、こんな現象が起きます。
- マウスを持ち上げる時 → マウスパッドから離れているのにカーソルが動く。
- マウスを降ろす時 → まだ下に降ろしていないのにマウスカーソルが動く。
上げる時と下げる時にマウスカーソルが上下にグラグラ動くので使いにくいったらありゃしないって状況になってしまうわけです。
リフトオフディスタンスが長くなりやすいマウス
リフトオフディスタンスがどうなるのかは、センサーの性能によるとしか言えないのではっきりわかりません。
センサー位置が後ろのものほど(持ち上げてもマウスパッドから離れにくいので)リフトオフディスタンスが長くなりやすいと思ったりしますが、そんなに単純な話ではなさそう。
ゲーミングマウスだったら4Gamer.netのレビューが非常に頼りになるので探してみてください。リフトオフディスタンスは0.1mm刻みで計測されています。
参考:4Gamer.net ― 記事検索(レビュー マウス)
自分の使っているM-DUX31BKの裏面を見てみると、真ん中よりもちょっと後ろのほうにセンサーがあります。
センサー方式にも「光学式」と「レーザー式」があって、レーザー式はリフトオフディスタンスが長くなりやすいとか言われたりしますけど、自分の持ってるM-DUX31BKは光学式なのに問題が発生したので、一概にそうとも言えません。
なので、マウスを選ぶ時にやたらセンサーの性能をウリにしているものは、事前にリフトオフディスタンス問題があるのか調べてみたほうが良いかも。ゲーミングマウスだと安い買い物じゃないし。
なお、さらにお値段が高くなるけど、リフトオフディスタンスの調整機能が付いたマウスもあったりします。こんなのとか。
リフトオフディスタンスについて検索しているとDeathAdderやg402がGoogleのサジェストに出てきたりしたので、困っている人が多い機種なのかもしれません。
マウスとマウスパッドの相性
今回自分がリフトオフディスタンスの問題が発生した組み合わせ。マウスはこれ。
マウスパッドは布製、といっても一般的ではない巨大なデスクマットを使っています。なのであまり相性の参考にはならないかも。
質感は一般的なAnkerやQcKの布製マウスパッドと似たようなものです。
この組み合わせで使うと、すぐに気付くくらいリフトオフディスタンスの問題が発生してしまいました。
リフトオフディスタンスの調整
さて、いよいよリフトオフディスタンスを調整していくんですが、基本的には2種類のアプローチがあります。
ひとつはマウスソールを使って嵩上げして、センサーとマウスパッドとの距離を離し、敏感過ぎるセンサーに合わせた距離にすること。
もうひとつはセンサー部分を塞いで、敏感過ぎるセンサーを鈍くする方法。
マウスソール重ね貼りでセンサーとマウスパッドを離す
最初にやってみたのはセンサーとマウスパッドの距離を離すために、別売りのマウスソールを貼ってみること。
このマウスソールを、もともとのマウスソールの上に重ね貼りして高さを上げてみます。
結果、持っていたソールの厚み(0.65mm)が薄かったからでしょうけど、マウスソールではリフトオフディスタンスには違いが出ませんでした。
マウスソールで高さを変えるんだったら、もっと厚みのあるものを使ったほうが良さそう。(でも0.65mmで全然ダメだったら0.95mmも効果があるのか疑問だけど。)
※余談ですけど、マウスソールを調べている途中で見つけたカグスベールというのが、マウスソールとして人気あるらしいです(笑)
重ね貼りでリフトオフディスタンスの調整にも使えるんだとか。
参考:4Gamer.net ― 最高のコストパフォーマンスを誇るマウスソールの代替品「カグスベール」を今さら紹介してみる
テープでセンサー部分の穴を塞ぐ
リフトオフディスタンスを調整するもう一つの方法。センサー部分をテープで隠して、敏感過ぎるセンサーを鈍くします。
半透明のテープで部分的にセンサーを塞ぐとちょうど良かったです。
↓もともとのセンサー部分がこれで、
↓何回か微調整して辿り着いた姿がこれ。(当然、マウスパッドによって位置は変わります)
塞ぐのにおすすめのテープはメンディングテープという半透明のやつ。
ホームセンターで緑色のパッケージを探せばすぐに見つかります。
他にも半透明よりも光を通さないテープであればなんでもいけるでしょうけど、分厚いテープだとゴミを巻き込んでしまうのでメンテナンスが面倒になると思います。
あとセロテープみたいに植物資源を原料にしているテープだと劣化してボロボロ剥がれるので使ったらいけません。
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メンディングテープは「メンディング(修繕)」が意味する通り、劣化しにくくベタつきにくいテープなので長期間貼り続けても大丈夫です。
穴が塞げればどのテープでも良いですけど、メンディングテープが粘着力・剥がしやすさ・劣化のしにくさの点で最も優れているんじゃないかなと。
とりあえず「クソ高いゲーミングマウス買ったものの、リフトオフディスタンスが長くて使い物にならねぇ!」と凹んだ人は試してみたらどうでしょ。
※追記:遮蔽するイメージがとてもわかりやすい記事があったので参考リンクを載せておきます。
このように、センサーが監視している範囲のLED照射を無くし、意図的に暗くします。こうすることでセンサーに入射する光量を減らします。
この記事の説明を読む限り、原理的に遮蔽物は「マット(粗い)な黒い物」が良さそうだと書かれてます。
もしメンディングテープだけで満足行く結果にならなかったら、画用紙ごとメンディングテープを貼り付けたりするのが良いかも。
マウスによって方式も違うので、最終的には自分で試してみないといけませんが。
まとめ
このように、リフトオフディスタンスを調整するのは割と簡単なので、高級マウスが使いもいのにならなくて凹んでいる人は参考にしてみてください。
ただ、センサーを塞ぐことによって他の影響が出る可能性はあるかもしれないので、ゲーミングに使うなど、シビアな性能を要求する場合はさらに自分で検証をしたほうが良いかもしれません。
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他に「半透明のゴミ袋でセンサーを全部覆う」という改造をしている「あなたとわたしのPCゲーミングライフ!! 【連載第2回】「佐藤カフジのPCゲーミングデバイス道場」という記事もあったので紹介しておきます。
おそらくテープの種類と隠す面積をいろいろ試せばどんなマウスでも調整できるんじゃないかと思います。
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関連:マウスのチャタリング修理
検索でたどり着きました。記事と画像を参考に筆者様とほぼ同様の位置で
使用に問題ないLoDにできました
メンディングテープや絆創膏、台所用アルミテープなど何種類か試してみた所、
私の環境では台所用アルミテープがベストでした
(半透明の場合はLoDが若干長くなるように感じました)