2018年2月20日からYouTubeを収益化するための基準が大幅に引き上げられることが話題なので、収入を得るのがどのくらい難しいのか分析(2018年1月18日、2021年8月16日)しました。
↓YouTubeクリエイターブログより引用。
新たなチャンネルが収益化を有効にするためには過去 12 か月間の総再生時間が 4,000 時間以上であり、かつ、チャンネル登録者数が 1,000 人以上いることが必要となる新しい条件を設けます。
引用:日本版 YouTube クリエイター ブログ: クリエイターを保護するための YouTube パートナー プログラム(YPP)の新たな変更点に関するお知らせ
↓主な基準は以下のふたつ。
- チャンネル登録者1,000人以上
- 過去12ヶ月間の総再生時間が4,000時間以上
この基準を超えていないチャンネルは収益化できません。
2017年4月の基準(総再生回数10,000回)はそんなに厳しくなかったんですけど、2018年2月からの新しい参加基準は、特にチャンネル登録者の審査が厳しい。
以下、このページでは
- チャンネル登録者1,000人がどのくらい難しいのか集計
- 基準をクリアするためにできることを考察
- 収益について
などを取り上げていきます。
↓ちなみに筆者のYouTubeチャンネルはこちらです。今までの運営の経験を元に記事を書いています。
もくじ
チャンネル登録者1,000人はどのくらい難しいか
厳しい厳しいと言われるチャンネル登録者1,000人という参加基準。
いったい1,000人だと上位何%くらいになるのか、泥臭い方法ですが、ざっくりと調べました。
分析に使用するのはSOCIALBLADE(ソーシャルブレード)というWebサイト。
YouTubeを分析するサイトの中では最も登録数が多く、チャンネルの細かい情報を見ることができます。
この記事を書いている2018年1月18日時点でSOCIALBLADEに登録されている数は約2,100万チャンネルもあります。(追記:2021年8月16日に約5460万チャンネル)
それに、SOCIALBLADEにはチャンネル登録者5人未満のチャンネルは登録されないので、動画を投稿していないほとんどのチャンネルが除外されているという意味でも今回の分析に適しています。
分析する方法は面倒だけど単純。
チャンネル登録者がピッタリ1,000人の「SUBSCRIBER RANK」を、SOCIALBLADEに登録されている全体のチャンネル数)で割り算すると、上位何%のポジションにいるのかわかります。
ーーー
ということでチャンネル登録者がピッタリ1,000人のチャンネルを探します。
- チャンネル登録者1,000人
- SUBSCRIBER RANK 6,982,442位
- SOCIALBLADE全体のYouTubeチャンネル数約5,460万
6,982,442 ÷ 5,460万 = 0.12788…
計算した結果、チャンネル登録者1,000人は、上位12.8%くらいのポジションになりそうということがわかります。
※ただし、あくまで「チャンネル登録者5人以上で、なおかつSOCIALBLADEに登録されているチャンネル」が母集団なので、完全に正確な数値ではありません。
↓このような理由で、全体のチャンネル数はもっと多くなります。
- 動画を投稿していても、チャンネル登録者5人未満だとSOCIALBLADEに登録されない
- チャンネル登録者5人以上でも、SOCIALBLADEに登録されていないチャンネルが非常に多い
この中でも最後の理由について、1000人以下のチャンネルはSOCIALBLADEに登録されていないことが非常に多いです。
SOCIALBLADEには勝手に登録されるわけではなく、誰かが開かない限り、SOCIALBLADEのページが生成されません。
なので、チャンネル登録者1000人でもSOCIALBLADEのページが無い、なんてこともかなりあります。
これは実際に、2018年1月時点で、試しに運営歴が短めのジャンルであるVtuberを、1,000人以下のチャンネルを片っ端から1,000個以上は調べてみましたが、登録者数100人以上のチャンネルでもSOCIALBLADEに登録されているのは1割ほどしかありませんでした)
つまり、今回分析したデータよりも母集団は遥かに多くなり、上位%も底上げされるはずです。
よって、言い換えると、チャンネル登録者1000人だと最低で上位12.8%、実際はもっと上位に位置する可能性が高い、ということになります。
ーーー
さらにあとで詳しく書きますが、1,000人になるまで1年以上かかることは当たり前、1,000人まで収入はゼロで、収益化できたとしても一体どのくらいの収益になるのか分からないまま突き進まなきゃいけないので、1,000人になるまでモチベーションを保つのがはっきり言って厳しすぎます。
そう考えるとYouTubeがぶち上げてきた、収益化のためにチャンネル登録者が1,000人必要というハードルは、やっぱりかなり高いということがわかりますね。
YouTubeチャンネル登録者数の割合
せっかくなのでチャンネル登録者数の分布がどのようになっているのか、細かく分析してみました。
「SOCIALBLADE上のSUBSCRIBER RANK」を、
「SOCIALBLADEに登録されているYouTubeチャンネル数」で割り算して、上位何%なのか計算しています。
↓今までに集計した回数は以下のようになっています。
●2018年1月18日(全体で 21,075,277)
※1,000人まではピッタリのチャンネルを見つけられましたが、それ以降は0.05%くらいの誤差があります。(10万人で前後50人くらいの誤差なので、ほとんど無視できると思います)
●2021年8月16日(全体で約5460万)
※YouTubeの仕様が変わり、チャンネル登録者数が「1.36万人」のように上3桁までの表示になったので誤差がありますが、前回も誤差があるので似たようなものだと思います。
あくまで「SOCIALBLADEに登録されているチャンネルだけで集計」しているので、登録者数が少ないチャンネルほどSOCIALBLADEに登録されてないことが多く、実際はもっと上位%が底上げされるはずです。
【引用・ツイートの注意】
下記の表は「SOCIALBLADEに登録されているチャンネル登録者5人以上」のチャンネルが母集団、なおかつ1000人以下のチャンネルはSOCIALBLADEに含まれていないものも多いため、正確な数値ではありません。
この表だけをスクショして「1,000人だと上位◯◯%」とツイートすると誤解を生むため、必ずソース元としてURLを一緒に記載してください。
「登録者 1000人 上位」でTwitter検索するとわかりますが、当ブログを見ていた場合でも、母集団や数値が正しく伝わっていないケースがあります。
また、当ブログと数値が違うツイートがあっても計測方法が違えば当然なので構わないですが、その根拠が不明なことがあって、ひとり歩きでみんな勘違いすることもあります。
さらに会話が弾むと伝言ゲームのようになって、ますます正しく伝わっていないケースもあるので、(誰かに伝えるなら特に)話題に出す場合はURLを貼ってください。
さて、ごちゃごちゃ説明してもわかりにくいので、一覧表がこちらです。
↓2021年8月のデータで、登録者数1000人だと上位から数えて12.8%くらいの位置になる、ということがわかります。
※間違われることが多いので再び書きますが、母集団は「登録者5人以上なおかつSOCIALBLADEでページが開かれた人のみ」なので、視聴専用のアカウントはデータに含まれていないと思ってもいいです。しかも、5人以上だとしても登録者が少ないとSOCIALBLADEに登録されにくいので、上位はさらに偏ります。
登録者数 | 2018/01 上位% |
2021/08 上位% |
100 | 41.202% | 38.993% |
200 | 28.939% | 28.917% |
300 | 23.139% | 23.948% |
400 | 19.617% | 20.557% |
500 | 17.223% | 18.336% |
600 | 15.403% | 16.718% |
700 | 14.000% | 16.040% |
800 | 12.879% | 14.451% |
900 | 11.958% | 13.557% |
1,000 | 11.170% | 12.788% |
2,000 | 6.890% | 8.109% |
3,000 | 5.114% | 6.288% |
4,000 | 4.112% | 5.140% |
5,000 | 3.467% | 4.428% |
6,000 | 3.008% | 3.904% |
7,000 | 2.665% | 3.512% |
8,000 | 2.396% | 3.203% |
9,000 | 2.181% | 2.950% |
10,000 | 2.000% | 2.731% |
20,000 | 1.371% | 1.654% |
30,000 | 0.813% | 1.215% |
40,000 | 0.638% | 0.974% |
50,000 | 0.528% | 0.823% |
60,000 | 0.452% | 0.712% |
70,000 | 0.397% | 0.629% |
80,000 | 0.353% | 0.566% |
90,000 | 0.319% | 0.515% |
100,000 | 0.292% | 0.473% |
200,000 | 0.152% | 0.257% |
300,000 | 0.101% | 0.175% |
400,000 | 0.074% | 0.132% |
500,000 | 0.059% | 0.105% |
600,000 | 0.047% | 0.086% |
700,000 | 0.039% | 0.073% |
800,000 | 0.034% | 0.063% |
900,000 | 0.029% | 0.056% |
1,000,000 | 0.026% | 0.050% |
↓円グラフにするとこうなります。100人以下のチャンネルがいかに多いか分かりやすくなっています。
2018年1月のデータ
↓2021年8月のデータ
どちらのデータも似たような分布になりますが、新しいデータのほうが、ほんの少しだけ競争率が高くなりました。
ただ、SOCIALBLADEに登録されているチャンネル数が倍増していて、母集団がかなり変わっていると思われるので、安直に「YouTubeの競争が激化した!」と言えるものでは無いと思います。
2018年と2021年のデータを比較するというよりは、母集団が大幅に増えたことにより、「精度が上がった」と判断したほうが良いかもしれません。
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↓このうち100人から1,000人の推移だけを見ても、1,000人どころか、100人の時点ですでに半分よりも上位(40%前後)になってますね。
登録者数 | 2018/01 上位% |
2021/08 上位% |
100 | 41.202% | 38.993% |
200 | 28.939% | 28.917% |
300 | 23.139% | 23.948% |
400 | 19.617% | 20.557% |
500 | 17.223% | 18.336% |
600 | 15.403% | 16.718% |
700 | 14.000% | 16.040% |
800 | 12.879% | 14.451% |
900 | 11.958% | 13.557% |
1,000 | 11.170% | 12.788% |
チャンネル登録者が少ないチャンネルほどSOCIALBLADEに登録されていないことが多くなるので、チャンネル登録者100人でさえ、上位40%よりも上位に位置するのではないかと思います。
「過去12ヶ月4000時間」に必要な再生回数
もう一つの基準についても書いていきます。
過去 12 か月間の総再生時間が 4,000 時間以上
ってことですけど、普段目にする数字は「再生回数」のほうなので、時間で書かれてもイマイチピンときません。
平均視聴時間が分かれば簡単に計算できるので、動画を投稿している人は自分のアナリティクスの平均視聴時間を見てみてください。
アナリティクスの平均視聴時間は分単位なので、割り算しやすいように4,000時間×60=240,000分を計算に使います。
この240,000分を平均視聴時間(分)で割り算すると、1年間に必要な再生回数ということになりますね。
平均視聴時間が2分なら、240,000÷2=12万回(年)=1万回(月)が必要な再生回数になります。
平均視聴時間ごとの必要な再生回数は以下の通り。
平均視聴時間(分) | 必要な再生回数(年) | 必要な再生回数(月) |
1 | 240,000 | 20,000 |
2 | 120,000 | 10,000 |
3 | 80,000 | 6,666 |
4 | 60,000 | 5,000 |
5 | 48,000 | 4,000 |
6 | 40,000 | 3,333 |
7 | 34,285 | 2,857 |
8 | 30,000 | 2,500 |
9 | 26,666 | 2,222 |
10 | 24,000 | 2,000 |
なぜ「再生回数」ではなく、「再生時間」が基準になっているかというと、たぶん、チャンネル登録者と再生回数はツールで簡単に水増しできてしまうので、ズルしにくいように「再生時間」を基準に組み込んでいるんだと思います。
もし不正にツールを使って時間を増やそうとしても時間がかかりますから、ある意味、防波堤として重要な役割を持ってそうです。
ーーー
さて、ここまで書いてきたことを踏まえて、
- チャンネル登録者1,000人
- 過去 12 か月間の総再生時間が 4,000 時間以上
どちらの基準を達成するのが難しいでしょうか。今までさまざまなチャンネルのSOCIALBLADEを見てきた限りでは、チャンネル登録者1,000人のほうが難しいと感じている人が多い印象ですが、どのようなチャンネルかにもよります。
検索や関連動画からの流入が見込めるような、情報として需要がある内容であれば、チャンネル登録者と再生回数は比例しないこともあります。
その情報そのものを得ることが目的であれば、満足したら離脱するのでチャンネル登録する理由もなく、再生回数に対してチャンネル登録者は伸びにくくなります。
逆に、顔出しYouTuberやVtuberのように、人物(キャラクター)に対する人気が重要になってくるチャンネルだと、先にチャンネル登録者の基準を超えることがあるかもしれません。
(※どちらが良いということではなく、やり方によってそういう傾向になるというだけです。)
例えば、VtuberはFaceRigなどの上半身だけ動かすタイプだと物体を表現できる幅が極端に狭いので、キャラクターそのものがますます重要な要素になり、ゲーム実況もしくはラジオ形式の雑談を「◯◯さんだから見る」という動機で視聴するパターンが多くなります。
これだと相対的にチャンネル登録者は伸びやすくなります。キャラクターありきの視聴で配信(生放送)を主軸にするなら、再生回数は気にせずに一人あたりの視聴時間を長くしてスパチャで収益性を高める方向でも良いのかもしれません。
重要なのは、自分のチャンネルの特性を把握して運営ができるかどうかです。最後にもリンクを貼りますが「どうやって再生回数を伸ばすか」という記事にもそういうことを書いています。
モチベーションが下がる問題
YouTubeクリエイターブログには、影響を受けるチャンネルについて以下のように書かれています。
つまり、基準が変わったことによって、今まで収益を受けていたチャンネルがどのくらいの損失になるのか、ということ。
このたびの変更により相当な数のチャンネルが影響を受けることが予想されますが、そのうち 99% は年間の収益が 100 ドル未満のチャンネルで、その 90% は先月の収益が 2.5 ドル未満であったことがわかっています。
引用:日本版 YouTube クリエイター ブログ: クリエイターを保護するための YouTube パートナー プログラム(YPP)の新たな変更点に関するお知らせ
ざっくり日本円に換算してまとめると、
- ほぼすべてのチャンネルが年間収益 約11,000円未満(月916円未満)
- 90%のチャンネルが月278円未満
ということになり、しかもお支払い基準額 – AdSense ヘルプによると、収益の振込は8,000円を超えてからになるので、収益をまだ受け取っていないチャンネルも多いことが予想できます。
なので元々「YouTubeの収入が無くなると生活ができなくなる」という人はほとんどいなくて、「収益発生するのが面白かったのに楽しみが無くなるやん。やる気なくすわー」という人のほうが多いように思います。
確かに全然生活できる収入じゃなくても、なんか自分の投稿した動画から収益が発生するってプライスレスな面白さがあるので、突然無くなると愚痴の一つも言いたくなります。
それに年間数千円だったとしても動画に使う機材を買ったりできるので、より良い動画を作ろうという動機付けにもなります。
なので、心配なのはニッチなジャンルで一生懸命活動している人のモチベーションが落ちて、更新をやめてしまうんじゃないかということ。
元々視聴者が少ないジャンルだと、高クオリティな動画を投稿していてもチャンネル登録者が1,000人に満たないことがよくあります。(興味を持つ絶対数が少ないジャンルや切り口だとどうしようもない)
できればそういうクリエイターの動画は情報として役に立つことが多いのでやめてほしくないですが、動画投稿は撮影や編集に手間がかかるので、モチベーションが高くないとなかなか継続できません。
かと言ってチャンネル登録者はすぐに増えるものじゃないので、1,000人未満で収益がそこそこあった人はいったいどうすりゃいいんでしょうか。
動画がしっかりしていて1,000人までもう少しなら続けられるでしょうけど、例えば300人くらいで、1,000人に到達するのがいつになるかわからない、という状況だとつらい。
そういうことを考えると今回のYouTubeの決定は結構過激で、金額以上に衝撃を受けているクリエイターが多いだろうと思います。
どうやったら新基準をクリアできるのか
ここまで長々と「新基準がどのくらいの難しさなのか」ということについていろいろと分析してみましたが、じゃぁ実際に基準をクリアするために何をすればいいのか・・・。
当然ですけど、YouTubeのチャンネル登録は、次も見たいからするのであって、まずは自分の動画を見た時に次も見たいと思うかどうか客観的に見ることが大事ですね。
あと、そもそも自分の投稿しているジャンルの動画は、YouTubeの視聴者が多いジャンルなのかどうか。(→例えば、同じようなジャンルで上位の動画の再生回数が多いかどうかで判断)
そして、競争相手がどのくらいいて、その人たちはどのくらいのクオリティの動画をアップしているのか。(強い人がいるのは悪いことばかりじゃなく、2番手以降でも関連動画からの流入が見込めるメリットもある)
そういう外部要因にも強く影響を受けるので、当然その条件が良いほど、クオリティが高くなくても見てもらいやすくなります。
そういう意味ではゲーム実況はレッドオーシャンなので、差別化できるもの(プレイの上手さ・編集・トーク・知識・ゲーム好き・声・新作ソフト・人気ソフトの選択眼)などを持っていないといくら頑張っても伸ばせません。
とにかくがむしゃらに良い動画を作ろうとするより前に、まずは検索や関連動画に出てくるチャンネルの動画をいろいろ見て、自分と何が違うのかよく観察することが大事。
そして、もし「自分には無理っぽい」と思った時にどうすれば良いのか迷ったら、好きだったり伝えたいことがあるならお金のことを考えずにやれば良いと思います。同じような人と交流できるし、お金以上のメリットがあるはず。
逆にお金が最優先の場合は稼げないとモチベーションが下がるので、自分のできることやジャンルの条件の良さを考慮して、良いジャンルを探し、良い切り口を考えましょう。(どっちみち動画を投稿してみないとわからないことのほうが多いですが)
ただしぶっちゃけ、お金最優先は単純に難しくて運にも左右されるし、手間もかかるのでおすすめできません。とてもじゃないけど結果が出るかどうか分からないのにモチベーションを保ち続けるのが大変でしょう。
登録者1,000人だとどのくらいの収入になるのか
これはあんまり鵜呑みにしてほしくないですが、自分はチャンネル登録者1,000人の時点(2015年10月)で1ヶ月の再生回数が約5万回、収益はだいたい樋口一葉さんが1枚、まさにお小遣いという感覚です。
道のりはたぶん普通の人より長く、最初の動画を投稿したのは2009年6月。最初の3ヶ月で一気に53個の動画を投稿していたけど、そこからほぼ動画投稿はせず、2014年6月まで約5年間でチャンネル登録者は152人、月々の収益は数百円ほど。8,000円を超えないと振り込まれないので、1年以上収入にならない状態でした。お金目当てだったら絶対やめてたと思います。
2014年7月から何となく動画を撮りたくなったので、3ヶ月で186個ほどの動画をアップ。そこから徐々に伸びていき、2015年10月にチャンネル登録者1,000人に到達。約850人増やすのに1年3ヶ月かかった計算になります。
ーーー
なんか文字で書くとあっさりしてますが、機材と知識と試行錯誤が必要なので、1,000人の時点でも確実に赤字です。
収益目当てだったら全く割りに合っていません。面白さややりがいが無いと、とてもじゃないけど続けられないでしょう。
年単位でやっても面白いと思えるなら登録者1,000人は超えられると思います。
ちなみに、収益はチャンネル登録者数と比例するわけじゃないので、実際に収益化してみないとどのくらいの収益になるのかわかりません。見聞きした範囲だと1再生0.6円の人もいれば、0.05円の人もいます。
そういう意味では、1,000人になるまで収益額が全然分からないのに、収益目当てで突っ走るのはモチベーションを保てません。
チャンネル登録者が少なくても再生回数が多い人もいるし、その逆の人もいるし、また、動画のジャンルによって配信される広告が変わる(単価が変わる)、視聴者層が変わる(クリック率が変わる)ので、まったく予想ができません。
なので、まだ登録者が1,000人まで遠い人やこれから始める人は、収益を目当てにすること自体おすすめできない状況になっています。お金じゃない楽しみを見つけるのが一番良いんじゃないでしょうか。
グレーな動画は新しく始めにくくなる
テレビ・アニメの無断転載や、ネット上のコンテンツをパクった字幕スクロール動画など、お金儲けのためにグレーな動画を投稿する側の気持ちになったらよくわかると思いますが、新しく始める場合、これからはチャンネル登録者が1,000人になるまで収益化できず、収益率もわからないまま、しかも1,000人になっても審査に通らなかったらそこまでの作業がすべて無駄になるので、お金を稼ぐ手段としては非常にリスキーになると思います。
しかもこれらの手法はトップページ・関連動画・検索からの爆発的なアクセスが頼りなので、今まではすぐに収益化できていましたが、それが1,000人になるまで収益ゼロなので、作業が非常にしんどくなります。
YouTube運営は違反ビデオの対策チームを1万人に増員することを発表していて(現状の25%増)、YouTubeの規模からして妥当なのか疑問、という議論もあるみたいですが、果たしてどうなるか。
今後、上記のような手法のチャンネルが審査に通るかどうかで変わってくると思います。(YouTubeはなんだかんだ著作権違反の動画も放置しているので)
ということで、個人的にはお金最優先でグレーな動画を投稿する作戦は、長い目で見ると愚策になりそうな気がします。
相互チャンネル登録や登録者の購入は違反
そして他にも気をつけないといけないこととして、チャンネル登録者1,000人にもう少しだからといって、相互チャンネル登録をTwitterで呼びかけたり、チャンネル登録者を買うことは違反になるので、やらないように気をつけてください。
SOCIALBLADEで登録者の増減を見ると不正が簡単にわかりますし、公式ヘルプにもはっきりと書かれています。
別のクリエイターのチャンネルに登録することの見返りとして、自分のチャンネルへの登録を提案すること(Sub4Sub とも呼ばれます)は許可されていません。相互チャンネル登録を提案したクリエイターは、チャンネル登録者数が減らされたり、利用規約違反警告を受けたり、チャンネルが停止されたりするおそれがあります。
また、自動化された方法やマーケットプレイスを利用して YouTube チャンネル登録者数を増やそうとするサービスは、YouTube 利用規約の以下の条項に違反します。
第三者のウェブサイトからチャンネル登録者を買うこと
第三者のウェブサイトで提供される、複数のチャンネルに登録させる代わりにチャンネル登録し返す相互チャンネル登録と、そのサービス
ただ、そうは言ってもTwitterでは相互登録が当たり前のようにやり取りされているし、事実上は運営もスルーしているように見えます。
それに、相互登録については以下のようにも書かれているので、相互し合う間柄によってはOKで、線引きはそこまで厳格に決められてはいません。
友だち同士でチャンネル登録することや、視聴者にチャンネル登録を呼びかけることは問題ありませんが、相互チャンネル登録の一環としてチャンネル登録を行うことは許可されていません。
少なくともYouTubeやTwitterで不特定多数に相互チャンネル登録を呼びかけるのは違反ということは知っておきましょう。
まとめ
もうすでにお金を稼ぐための市場としてはそんなに魅力的ではなくなりました。
何かで差別化できないと、埋もれて時間の無駄になるので、お金以外の楽しみを感じる人じゃないとYouTube投稿はおすすめできません。
ツールとしては優秀なので、今まで投稿したことがない人も、最初は収益化のことを考えずにやってみたら良いと思いますよ。
「どうやって再生回数を伸ばすか」という記事も書いているので合わせてどうぞ。
最後に、自分のチャンネルを貼っておきます。
この記事も実際にYouTubeチャンネルを運営しているからこそ書けているので、照らし合わせると面白いと思います。
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結局,収益目的ではなく自分の趣味範囲で動画を続けられるかどうかが鍵なんでしょうかね.それで,ある程度視聴者が付けば小遣い程度にはできる.
今有名になっている方々も,もちろん初めから収入目的という方もいらっしゃいますが,大半は5年10年と長く継続されてきた方々だと思います.
「継続は力」なりという言葉がありますが,YouTubeはまさにそれだと思います.チャンネル登録者1,000人を問題にしているようではどうにもならないようになってきているんでしょうね.実際,特定の主題を持ったチャンネルでなければ飽和状態ですし.