凸凹の無い平滑面ならそのまま接着剤なしで貼れてマグネットも使える、コクヨのピタボという吸着タイプのホワイトボードシートを買ってみました。
冷蔵庫のガラスドアにも貼れてマグネットも使えて、貼れる場所がたくさんあるというのがウリですけど、基本的な書きやすさと消字性の良さもかなりのもので、ホワイトボードとしても満足度が高いものでした。
結構良いお値段ですけど、価格に見合った品質なので用途が合えばおすすめできます。
※全部で4種類あって、会議室で使えるような大きなサイズもあります。
もくじ
吸着タイプホワイトボード「ピタボ」
ピタボは凹凸が無い面ならそのまま接着剤なしで貼れるホワイトボードシートで、木の壁・ガラス・冷蔵庫などにも貼り付けることができます。
そして、鉄粉シート入りでマグネットが使えるのも良いところ。
厚みがある分、書き心地はかなり良く、むしろ普通のホワイトボードより良いと思うほど。
自分は試しにオイル塗装を剥がしたくなかった木の扉に貼り付けてみました。接着剤は使いたくないし、その点ピタボなら安心です。
なぜ塗装を傷つける心配が無いかというと、ピタボの吸着シートは粘着剤を使用しておらず、無数の気泡が吸盤となって壁面に吸い付く仕組みになっているからです。
img by http://www.kokuyo.co.jp/com/press/2008/12/853.html
これ、実際に剥がしてみると分かりますが、吸着力がしっかりしてるのにまったくベタつきが無いので不思議な仕組み。
ピタボの貼り付けに適している壁面
説明書より、ピタボを貼り付けるのに適した材質を引用しておきます。
- ガラス・・・ただし直射日光があたる場所は避ける。
- 木材・・・家具・柱・板壁・机など。
- 金属・・・家具・冷蔵庫・洗濯機など。
- 壁紙など。(※注意)
※説明書には壁紙もOKっぽく書かれてますけど、平滑性の高いものに限るようだし、Amazonのレビューではどうやら凹凸がある壁紙は剥がれてしまうこともあるみたいなので、少し工夫が必要そうです。
壁紙に直接貼り付けた例だと「壁紙にホワイトボード貼りたいんだってば!(はがす動画付き) – 週刊ゴドセブン」という記事が参考になりました。どうやら壁紙に直接だと、翌日に剥がれ落ちてしまったようです。
そして、手間はかかるけど「【 ホワイトボードシートをリビングに貼って創造力を育む】 – サトコト」という記事では、マスキングテープなどを利用して平滑面を作り出し、密着力を高める工夫をしたようです。これだけやればたぶん大丈夫。
Amazonのレビューでも、マスキングテープを壁紙に貼ってその上からピタボを貼り付ければ大丈夫というのが2件ほどありました。
この方法を使えば壁紙を傷めずにピタボの吸着力をアップできるみたいです。
ピタボの貼り付け手順
ピタボの貼り付けはすごく簡単。
ピタボ裏面の吸着シートがこんな感じ。
端っこのほうにフィルムを剥がすタブがあるので、
ペリペリっと剥がしていき、
おもむろに貼るだけで設置完了です。厚みがあって、貼り付ける時にシワ・折れ・気泡が起こらないのでむちゃくちゃ簡単に貼れます。
↓幅730mmの扉に450x600mmのピタボを貼り付けたサイズ感がこんな感じ。
↓ピタボを横向きに貼りつけるとこんな感じ。こっちのほうが使いやすくなりました。
付属品はマグネットトレイ、マーカー黒、マーカー赤、イレーザー。
↓サイズ感はこんな感じ。
イレーザーが小さくて、450x600mmのホワイトボードだと小さく感じます。別途購入しても良いし、ピタボの消字性は良いので適当にティッシュや布で拭いても良いです。
ピタボを使った感想
お次は実際にピタボを使ってみて、気づいた点をいろいろ書いていきます。
シートタイプなのでそんなに期待していなかったんですが、書き心地・消字性がむちゃくちゃ良くて、良い意味で期待を裏切られました。
ピタボの書き心地
デジタルノギスで測ったところ、ピタボの厚みは1.6mmでコシがあります。
↑厚みのほとんどが青い吸着シート部分で弾力があるので、ソフト下敷きを敷いたノートみたいで書き心地が最高!!!スチール製のホワイトボードよりも気持ちよく書けます。
これだけ厚みと弾力があれば、多少凸凹がある面に貼っても書き心地が損なわれません。
普通のホワイトボードは「硬い筆記面」なので、このピタボの気持ちよさは使ってみないとわからないと思います。
マグネットの強さ
青い吸着シート層の上は鉄粉シートが仕込まれていて、マグネット製品が使えます。
マグネットがひっつく強さはほどほど。スチール面ほどバシっ!とはくっつかないけど、マグネット付きマーカーやイレイザーをつけるには十分な強さです。
イレーザー付きのマーカーは横向きに付けると下を向いてしまうものもありましたけど、トレイにマーカーを乗せれば大丈夫だし安心感があります。
ちなみに余談として「ホワイトボードマーカーの保存方法について」にも書きましたが、マーカーは基本的に横向き推奨。縦向きはおすすめしません。
また、「ホワイトボードマーカー比較」にも書いたとおり、ホワイトボードマーカーはPILOTのボードマスターシリーズがおすすめです。
消し跡の残り具合
ホワイトボードマーカーの消し跡が残るか試してみました。右側の「~~~」の部分を消して試します。
↓結果、どれもものっすごい綺麗に消せました。
ボードマスターSは元々消えやすいマーカーだったので予想通りだったんですが、他のマーカーもめちゃくちゃ綺麗に消えました。ピタボ付属のマーカーもなかなか優秀で綺麗に消えてくれます。
しかもその後、試しに3週間ほど放置してから消しても綺麗に消せました!これなら水拭きでメンテナンスする回数も減らせると思います。
ピタボの剥がしやすさ
頻繁に張り替えるなら気をつけたほうが良いと思いますが、剥がすのにけっこう力が必要です。
説明書にも「表面にシワや折れが生じないように”ゆっくり”はがしてください」と書かれているので、強く引っ張ると傷めてしまう可能性があります。
でも強く引っ張ってもゆっくりしか剥がせないくらい、しっかりと吸着しているので、初めて剥がす時はなかなか大変だと思います。
また、貼ったり剥がしたりを繰り返すと吸着力が落ちていくと説明書に書かれていますけど、ちょっと吸着力が落ちるくらいでちょうど良いと思います。
※追記:その後2回ほど貼り直しをしました。2回目はいくぶん剥がしやすくなってちょうど良い吸着力になります。平滑面であれば剥がれ落ちる心配は無く、まだ何回か貼り直しできそうな感触です。
CamiAppとの連携
CamiApp用のシールが付属していて、CamiAppアプリをスマホにインストールすれば読み取りができるようになってます。
↓ピタボの四隅に貼り付けるとこんな感じ。
↓CamiAppアプリはこれ。
※ただし他にもEverNoteやスキャナーアプリなど、傾きの自動補正までやってくれるアプリはあるので、CamiAppの必要性は感じません。
マグボ
ピタボの貼り付けに適している場所として金属(スチール面)がありましたが、スチールに貼り付けるならマグボという製品もあります。
スチール面に使うと決まっているならピタボより値段がちょっと安いし良いかも。オフィスで使うのに向いてそう。
スチールの机に置けばそのままブレスト用の机にしたりスチール書棚に張って一時的な在庫管理に使用したりしてオフィス内なら自由に配置できて便利なはず。
ピタボのラインナップ
さて話をピタボに戻します。ピタボもマグボと同じようなサイズ別でラインナップされてます。
300x450mm(磁石が使えない冷蔵庫のガラスドアに)
だいたいA3用紙と同じくらいの大きさのピタボです。実はこのサイズはマグネットが使えないガラスドアの冷蔵庫でよく使われているようで、レビューにも何件か書かれるほど定番の使い方みたいです。
ガラス面は吸着シートでしっかりとくっついてマグネットが使えるので、ピタボにピッタリの使い方ですね。全面がピッタリと吸着するのでめくれたり落ちたりすることもなく、高級な冷蔵庫の外観を損ないません。
450x600mm
自分が買ったのがこのサイズ。大体A2サイズ(A3用紙2枚分)の広さで、まぁまぁ広いので自宅で個人のアイデアメモとして使う分にはちょうど良い大きさです。
600x900mm
欲を言えばこの大きさが欲しかったけど値段はさっきの倍くらいします。広ければ広いほど良いんですけどねぇ。ここまでやるならいっそのこと次の900x1200mmのほうが欲しくなります。
900x1200mm(オフィス・会議室)
会社で使うんでしょうか。このピタボを3枚横に並べて広く使うということもあるみたいです。
自宅の壁でも、縦900mmの横1200mmで配置すればものすごく広く書けるスペースになるので、黒板に数式を書きまくってる数学者の気分を味わえるかもしれません(笑)
まとめ
ピタボのお値段はちょっと高いですけど、使ってみると非常に満足感の高い、納得の品質です。気持ちよくホワイトボードが使いたいという人には非常におすすめ。
ピタボだと予算オーバーしてしまうという人は「塩ビ板を使った壁掛けホワイトボード自作」という記事も書いてあるのでどうぞ。
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