巨大な壁掛けホワイトボード(代用品)の紹介。
- DIYの図面をざっくり書いたり、
- フローチャート書いたり、
- マインドマップ書いたり、
- 友達と議論したり、
もうねほんと
大きいホワイトボード最高!
なんですよ。
A3用紙にマインドマップ書いてる人は騙されたと思って大きいホワイトボード使ってみてください。世界が変わるかもしれませんよ。
実は貼り付けているのは本物のホワイトボードじゃなく、プラスチックの一種である硬質塩ビ板というもので、ホワイトボードのように使うことができます。
既成品のホワイトボードと比べたらものすごく値段が安いので、コスパを求める人におすすめです。
もくじ
ホワイトボードとしての塩ビ板の特徴
ホワイトボードの代用品として硬質塩ビ板というものを使っています。
↓ホームセンターのプラスチック板コーナーに売ってるやつ。正式名称は硬質塩化ビニール版と記載されてます。
安い!軽い!薄い!というのが売りで、その代わり表面のコーティングは本物のホワイトボードに少し劣るという感じです。
それでも十分に実用的な書きやすさ・消えやすさなので問題ありません。
値段が安い
学習塾にあるような大きなホワイトボード(1800x900mm)だと、1万円以上と値段が高いので、気軽に買うことはできません。
一方、硬質塩ビ板だとホームセンター(コーナン)で値段を聞いた限りだと、最も薄い0.5mm厚・1800x900mmの大きいサイズでも、
- 1枚だけで取り寄せても3,700円
- 5枚ロットだと1枚あたり1,800円
という、とんでもなく安い値段で買うことができます。
軽くて薄い
硬質塩ビ板で一番薄いものは厚み0.5mmとすごく薄くて軽いので、スプレーのりや両面テープで壁に貼れます。
硬質塩ビ板はアクリルカッターを使えば綺麗にカットできるので、貼りたい場所にピッタリの寸法にすることもできます。
狭い部屋に大きくて重たいホワイトボードなんてなかなか置けないので、軽くて薄い硬質塩ビ板は重宝すると思いますよ。
消し跡クリーニングの注意点
硬質塩ビ板は本物のホワイトボードみたいに表面がしっかりコーティングされているわけではないので、薄っすらと消し跡が残ります。
消し跡が邪魔になるほどじゃありませんが、何回も書いていると薄汚れた感じになるので、定期的に拭き取りたくなると思います。
と言っても水拭き・無水エタノールなどでだいたい綺麗にできるので、使い物にならなくはなりません。
ちなみに硬質塩ビ板は「耐薬品性は良いほうだが一部有機溶剤に侵される」とのことなので、ジッポオイル・除光液・シンナー・ベンジンなどの有機溶剤で拭かないほうが良さそう。これは普通のホワイトボードでも同じなので覚えておきましょう。
また、公式サイトの「新商品・注目商品コーナー: キズに強い!アクリル板」の一部によると、硬質塩ビ板は鉛筆硬度 F (HとHBの間)とのことで、スチールやホーローのホワイトボードと比べたらかなりやわらかいと思います。
参考に各表面硬度はというと
【ホーローホワイトボード】はモース硬度約5.5
【スチールホワイトボード】鉛筆硬度約6Hになります。モース硬度と鉛筆硬度の対比は確たる相対表がなく難しいのですが、鉛筆硬度6Hはモース硬度3程度と考えられています。
モース硬度と鉛筆硬度の換算は、検索しても確たる情報が見当たらないので比較が難しいのかもしれませんが、以下のページを見ると、硬質塩ビ板の鉛筆硬度 F は少なくともモース硬度2以下になるだろうと思います。
※参照データ
1) Mohs Scale of Mineral Hardness by American Federation of Mineralogical Societies, Inc.
2) 硬さに対する近似的換算値 株式会社不二製作所
3) 表面硬度実証実験 ヤマト科学株式会社
後述するリンクの中にも書かれていますが、メラミンスポンジは、
- ホーローなら使用可
- スチールだとおすすめできない
とのことなので、スチールよりもやわらかい硬質塩ビ板だと、メラミンスポンジで細かいキズがつく可能性が高そうです。
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硬質塩ビ板のクリーニングをまとめると、
- まず水拭き
- 物足りなければ無水エタノール
- メラミンスポンジは使わない
ということになりそうです。
そこまでやってどうしようもない。細かい傷がついて汚れやすくなってもいいや!ということならメラミンスポンジを使えば一応きれいにできます。
でも、メラミンスポンジを使うとしても、強い力をかけないように気をつけましょう。研磨なので、強くこすってもあまり意味はありません。
洗剤や市販のボードクリーナーは?などの疑問は、こちらの「ホワイトボードの文字が消えない時の解決方法と原因、日頃のお手入れ」がとても参考になるので読んでみてください。
中性洗剤など、界面活性剤が含まれるものもおすすめできないなど、いろいろ参考になります。
塩ビ板の購入方法
硬質塩ビ板はホームセンターのプラスチック板・金属板コーナーにあります。
ちなみにコーナンやナンバを見ましたが、店頭売りで一番大きなサイズは910 x 600mmで、今回紹介する900 x 1800mmのものは置いてありませんでした。
900 x 1800mmのサイズは取り寄せする必要があります。
コーナンの店頭で910 x 600mmを買うのと、コーナンで900 x 1800mmを取り寄せる場合のコスト比較は以下の通り。
- 910 x 600mm・店頭 → 1,382円(910 x 1800mm換算4,146円)
- 910 x 1800mm・1枚取り寄せ → 3,700円
- 910 x 1800mm・5枚取り寄せ → 9,000円(1枚あたり1,800円)
5枚ロットで注文すると、1枚あたりの値段がとんでもない安さになりますが、5枚も使う個人はいないと思うので考えないとして、1枚だけ取り寄せて割高になっても、910x600mmを3枚買うよりは安くつきます。
とはいえ 910x600mm でも十分な大きさなので、それを必要な枚数買うのでもいいかもしれません。
発泡塩ビ板と間違えないように
塩ビ板には「硬質塩ビ板」と「発泡塩ビ板」の2種類があるので気をつけてください。ホワイトボードとして使えるのは硬質塩ビ板です。
↓こちらが硬質塩ビ板。ラベルには硬質塩化ビニール板と書かれてますね。
↓そしてこちらが発泡塩ビ板。低発泡塩ビ板と書かれています。発泡塩ビ板はホワイトボードとして使えません。
0.5mm厚の塩ビ板がおすすめ
塩ビ板を壁に貼り付けるなら厚さ0.5mmが軽いし値段も安いのでおすすめ。
1mm、2mmと厚くしても書き心地には関係なく、硬質塩ビ板をしっかりした壁に貼り付けるかどうかのほうが重要です。
ただし「塩ビ板 白 0.5mm 1820 910」でググった限りではネットで売ってるショップが見当たりませんでした。どこも厚さ1mmから。
なので0.5mmの塩ビ板を買うならホームセンターで取り寄せたほうが手に入れやすいんじゃないかと思います。
ちなみに0.5mm厚の塩ビ板なら丸めて筒状にできるので、ホームセンターから持ち替えるのも楽です。風で飛ばされないように気をつけるくらいですね。
他のホワイトボード代用品
ホワイトボードの代用品は「硬質塩ビ板」をおすすめしますが、念のため製造元のアクリサンデーに直接電話で、ホワイトボードの代用品として使えるプラスチック板があるか確認してみました。
また、実際に硬質塩ビ板以外のプラスチック板を何種類か買って確かめましたが、やっぱり硬質塩ビ板が最もホワイトボードの代用品として向いていると思います。
なんとなくアクリル板も良さそうかなと思っていましたが、アクリル板は水性のマーカーが推奨されておらず、ものによっては弾いたりするとのこと。
また、プラスチック関連商品の特性データを見てみると、耐薬品性に関してはアクリル板より硬質塩ビ板のほうが強いみたいです。
↓以下、実際に自分で何種類かプラスチック板を試した結果を書いておきます。
アクリル板
プラスチック板の定番ですね。ホワイトボード代用としてはどうなんでしょうか。
- 擦り傷に強い
- 消し残りは一番少ない(長期間使用した場合の劣化はわからない)
- 厚み0.5mmが無い
- 値段が高い
- 引っ掛かりがあってちょっと書きにくい。細字(PILOT)のマーカーで書くと「キュッキュッ」と不快な音が鳴る
という感じで、アクリル板はホワイトボードとして一応使えるけど、値段は高いし塩ビ板のほうが向いているので、わざわざ使う理由はありませんでした。
硬質塩ビ板より優れている点は、硬いからキズがつきにくいというくらいでしょうか。
PET樹脂板
ポリエチレンテレフタレート(PET)素材の樹脂板。
- 表面の質感はいわゆるペットボトル
- こすり傷が非常に目立つ
- ホワイトボードマーカーの消し跡が残る
ダメです。PET樹脂板はホワイトボードに向いてませんでした。
ポリカシート
ポリカーボネート(PC)。
こすり傷や消し跡などPET樹脂板とよく似ていて向いてない。
ポリプロピレン(PP)
ポリプロピレンどうなの?とコメントいただいたので調べてみました。
ポリプロピレン製のホワイトボード用品としてはセーラー万年筆どこでもシートというものがあります。
ペラペラのシート状のホワイトボード製品はポリプロピレンが使われるようです。
ただし、ポリプロピレン製は 時間が経つと非常に消しにくくなるという弱点があります。1日も放置すると消すのが大変です。
どこでもシートの前のバージョンのレビューにも結構書かれていますし、自分でも実験的に(100均ですが)ポリプロピレン製のシートを使ってみましたが、1日放置するとイレーザーでは消せなくなり、水拭きかアルコールなどが必要になってしまいます。
逆に、薄いシート状だと壁に貼り付けるだけで使えるので、外出先で複数人で使うとか、用途が合えば良いですね。
↓この記事のような使い方は、「セーラー万年筆どこでもシート」のメリットを上手に活かせていると思います。
参考:ベンチャー合宿のホワイトボード代わりに!「セーラー万年筆 どこでもシート」がめちゃくちゃ便利。 | 隠居系男子
脚付きホワイトボードと塩ビ板の比較
いわゆる会議室にあるような大きな脚付きホワイトボードと塩ビ板を比べてみました。
プラス ホワイトボード両面 脚付き 幅1907×奥行560×高さ1800mm WB-1809DSJ 白
↓以下、脚付きホワイトボードについて。
- [×]重量が20kgほどで骨組みも大きいので持ち運びが大変
- [×]キャスター部分の出っ張りが邪魔で足を引っ掛けてしまう
- [×]奥行50~60cmほどのスペースが必要
- [×]サイズの調整ができないので設置場所の融通が効かない
- [×]値段が高い
- [○]マグネットが使える
- [○]トレイがある
こんな感じでしょうか。最後の「マグネットやトレイが使える」に関しては塩ビ板でも後付けで自作すればできないことはありません。
壁掛けホワイトボードと塩ビ板の比較
今度は壁掛けホワイトボードの既成品と比べてみると、
アイリスオーヤマ 無地壁掛けホワイトボード 900×1800mm AWB-918
予算が許すなら、こういう壁掛けホワイトボードの既成品を買うのもありですね。
↓以下、壁掛けホワイトボードについて。
- [×]重量がそこそこ重たい
- [×]重量があるので壁への設置をしっかりする必要がある
- [×]サイズの調整ができないので設置場所の融通が効かない
- [×]値段が高い
- [○]マグネットが使える
- [○]トレイがある
という感じで脚付きホワイトボードと比べたらコンパクトになるぶん、硬質塩ビ板に近づきました。
ただしそうは言っても壁掛けホワイトボードの見た目はまだまだゴツいので、個人の部屋に設置すると大げさに見えてしまう可能性はあります。
塩ビ板を壁に貼り付ける方法いろいろ
さて、0.5mm厚の硬質塩ビ板に話を戻して、壁に貼り付ける方法を少し紹介。
といっても壁紙に直接貼り付けるわけにもいかないので、たとえばディアウォールに板を打ち付けて塩ビ板を貼り付けるなど、いろいろ方法は考えられます。
しっかりした壁を確保できたら、スプレーのり定番の77番。
※↓もう少し弱い55番は弱くてはがれました。
※硬質塩ビ板を壁に貼り付けるときは、両面テープなど凹凸が出るものはおすすめしません。たわんで書き心地が悪くなります。
ーーー
壁紙がどうなってもいいなら直接77番でもつくと思いますが、さすがにおすすめしません。(最終的に壁紙ごと処分するつもりならいいかもしれませんが)
ホワイトボードマーカーの収納を工夫
塩ビ板はマグネットが使えないし、マーカーを置くためのトレイもないので、自分で工夫して自作します。
※ホワイトボードマーカーは基本的に横向きでの保管が推奨されているので気をつけてください。縦向きで長期保管すると中身が固まります。
マグネットを使えるようにするには、ホームセンターの金属板コーナーにあるホワイトに塗装されたトタン板を使います。
厚みが薄いので見た目を損なわず、硬質塩ビ板とほとんど同じ白色度です。そしてトタン板の表面もホワイトボードとして使えます。
キャップに磁石が付いている「ボードマスターS」のようなマーカーならトタン板にそのままくっつけられるし、
マグネットが無いホワイトボードマーカーの場合はマグネットトレイを付ければ水平の状態で置くことができます。
ホワイトボード関連のアイテム
ここまで紹介してきたホワイトボードの自作は、取り寄せしたり、設置後に少し工夫したりといった手間がかかるので、それさえ面倒だという人のために既成品も紹介しておきます。
どこでもシート
幅60cm × 20m巻き×厚み0.05mm。80cmごとにミシン目が入っているので、60cm x 80cm(ほぼA1サイズ)25枚分。薄いので静電気でどこでも貼り付きます。
ただし素材はポリプロピレン製で、書いたあと1日たつとかなり消えにくくなるので、使い終わったらすぐに消すように気をつけないといけません。(水拭きなら1日たっても消せます)
ピタボ
値段は高いけど平滑面ならどこでも吸着してマグネットも使える高機能なホワイトボードシートです。
予算が許すならピタボは非常におすすめ。
壁は傷めたくない、マグネットも使いたい、接着剤は使いたくない、手軽に付け外ししたいというわがままな要望をすべて叶えてくれます。値段が高いだけあって消字性や書き心地も非常に高性能です。
※追記:自分でも買ってピタボのレビュー書きました。これは使い心地最高です。すごく満足度高いです。
マグボ
こちらはマグネットでスチール面に貼り付けるホワイトボードシートです。貼ったり剥がしたりが多いとか移動することが多いならピタボよりお手軽。スチール机に貼り付けてブレストするのも人気の使い方みたいです。
バタフライボード
ホワイトボードの中にマグネットが仕込まれていて、連結して大きなホワイトボードとして使ったり壁に貼り付けて壁面ホワイトボードとして使ったりと、柔軟性が高い製品です。
一緒に売られている極細のホワイトボードペンシルの評価も高い。
ヌーボード (NUboard)
ホワイトボードのリングノート。透明フィルムを重ねてレイヤーとして書き込みできます。
紙製薄型ホワイトボード
ヌーボードのホワイトボード部分のバラ売りのようなもの。紙製なのでマグネットではありませんが、その分、1枚あたりの値段が安い。
ホワイトボードA2サイズ
A2サイズで人気。マグネットも使えます。
まとめ
ホワイトボードを自作するのか、既成品を買うのか、かかる手間とコストを考えて選んでみてください。
自分は自作だけでなく、その後、コクヨの「ピタボ」も使ってみて、値段が高くてもそれ以上の満足感があれば既成品も良いなと思うようになりました。
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はじめまして、記事を大変興味深く読ませていただきました。
実は今、娘の部屋にホワイトボードを自作で作ろうと思っていて、情報を探していました。そこで、こちらの記事をじっくりと読ませていただいているところですが、一つ質問があります。マグネット仕様にしたいと思っているのですが、こちらの記事では
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そこで、ホームセンターの金属板コーナーにあるホワイトに塗装されたトタン板を使います。
このトタン板を塩ビ板に貼ると、磁石が使えるし、途端の表面は光沢があるので、そのままホワイトボードとしても使えます。
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と書かれていますが、トタン自体に書き込めるのだとしたら、塩ビ板を貼り付ける必要がないように思うのですが、何か僕が勘違いしているでしょうか?塩ビ板はトタンのさらに上に貼るということですか?それだとわざわざホワイトのトタンにする必要もないように思うので。。。
すみません、もしもよろしければ教えてください。
失礼しました。